運命〜
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タリア!」
「追いかけよう!ナタリアが何をしでかすかわからない」
ルーク達が走りだし、俺達も続くが・・・
「・・・!」
不意に体の力が抜け・・・躓いたようにその場でふらつく。
「サキ!?」
「いいから行け!」
アビスメンバーが行ったとき・・・体が透けた。
「え・・・」
「しまっ・・・」
それを外史メンバーに見られてしまった。俺は立ち上がり・・・
「・・・どういう事ですか」
「・・・見間違いじゃなさそうだな」
「・・・」
もう隠せない。俺はそれを話す。
「・・・俺の体の音素が乖離を始めてる。近い未来・・・俺は死ぬ」
「随分と穏やかじゃないな」
知也が呆れながら言う。
「どうして・・・どうして黙っていたんですか!」
撫子が怒りを露にする。
「おいおい。お前ってそういうキャラだったか?」
「誤魔化さないで下さい!」
「・・・あんまり、こういうの話したくないしな」
「でも・・・黙っていたら対応のしようがありません・・・!」
「対応のしようがないからな」
「咲さん!私は心配して・・・」
「撫子」
「黒羽さん・・・」
「・・・死を宣告されて、一番辛いのは咲だろ?」
「・・・そう、ですね。すみません、咲さん・・・」
「・・・いや。黙ってて、ごめん」
何とも言えない空気が場を支配する。
「・・・」
「・・・あの、さ。撫子・・・」
「はい・・・」
「対処法が・・・ないわけでもないんだ」
「本当ですか!?」
「仮設だけど・・・今まで通りでいいと思うんだ」
「どういうことだ?」
知也が聞いてくる。
「俺が死ぬ前に世界を終わらせて世界から消える。そうすりゃ修正力で音素云々が消えれば消滅することもない筈だ」
「・・・ですが、間に合うのですか?」
「聞くなよ撫子。・・・何時も通りって言ったろ?」
「?」
俺はニッと笑う。
「・・・間に合わせるんだよ」
その言葉に全員が笑う。
「だな。それが俺達だ」
「さっさとヴァンを撃ち抜いて終わらせるか」
「・・・私達も頑張ります」
ナタリア達と合流すると、やはり間違いがないことがわかった。ラルゴが遠征から帰ってきた時、既に家に妻と娘はいなかった。数日後、海に浮かぶ妻を見つけ、娘は奪われたことを。自暴自棄になって放浪していたところをヴァンに拾われたこと。そして・・・
「お父様・・・私・・・」
「辛かったであろう?だがもういいのだ。もうこれ以上、新生ローレライ教団との戦いにおいて、最前線に立つ必要はない」
「お父様!何故
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