運命〜
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とは裏腹にアニスは笑顔で嬉しそうだ。
「安心しましたわ」
「・・・まあ、取り敢えずは安心ですね」
ジェイドの提案で報告と休息がてらバチカルに行くことになった。そしてぞろぞろと宿から出ていき、残ったのは俺とルーク、ジェイドだ。
「・・・」
ジェイドがこちらを見てくる。
「・・・なんだよ」
「あなた達は悪いですねぇ。また嘘をついて」
「・・・バレてたか」
「危ないのはどちらですか?」
「俺。ルークは音素が脆くなっている程度だってさ」
「・・・あなたの嘘に私も乗せられておきます。でも無理は禁物ですよ」
「・・・ジェイドに隠し事はできないな」
ルークが諦めたかのように笑う。
「あなた達が下手なんですよ。それと忠告しておきます。ルークは超振動を、サキは音素を使う全ての譜術は禁止です。闇は音素とか関係ないので平気でしょう」
「・・・ああ。わかった」
「ありがとう、ジェイド」
・・・そして、バチカル・・・
「陛下への報告は明日でいいでしょう」
「私は城に戻っていますわ。明日、謁見の間へいらして下さいませ」
「わかった。他のみんなは屋敷で自由にしてくれよ。俺は部屋で休ませてもらうから」
「そうだな。俺も休むか」
俺は自分の部屋に入り、溜め息を吐きながらベッドに座り込む。
『咲さん・・・』
俺は方天画戟をベッドに立て掛ける。
「・・・初めてだな。どう足掻いても死ぬってのは」
『あ、諦めたらダメッスよ!』
「いや。余命宣告されて生き残る確率は低い。しかも病とかならまだしも、音素関係だ。・・・手詰みさ」
『・・・』
「・・・お前にだから、話すけどよ。俺は怖い」
『・・・』
「初めてだよ・・・こんなに死に恐怖したのは・・・」
『・・・誰だって、死ぬのは怖いッス』
「ああ・・・そうだな。俺が平気過ぎただけか」
俺はそのまま背後に倒れ込む。
「参ったなぁ・・・まだまだやることは山積みだってのに・・・」
気持ちが落ち着かない。鼓動が安定しない。
「・・・畜生。・・・考えが全然纏まらねぇ・・・」
『咲さん、今は休みましょう。すぐに死ぬ訳じゃないッスから・・・』
「ああ・・・そうだな」
次の日・・・なんと、城に新生ローレライ教団を名乗る者が来たらしい。俺達も城に行くと・・・
「ラルゴ!?使者っておまえだったのか・・・」
「新生ローレライ教団の使者として参った。導師モースへの返答はいかに?」
「我がキムラスカ・ランバルディア王国は預言を廃することで合意した。よって申し入れは断る」
「それはすなわち。新生ローレライ教団に対する宣戦布
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