運命〜
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
俺とルークはベルケンドで検査を受けることになったが・・・
「みんなでずらずら来ると俺ガキみたいじゃねえか!外、出てくれよ」
「何言ってんだ。みんな心配してるんだぞ」
「いいからっ!」
「・・・仕方ないですわね」
「ではルークは保護者に任せましょうか」
「・・・それ、俺か?」
ジェイドがニヤリと笑うと部屋から出ていく。
「じゃあ、私達は宿で待ってるね」
そしてアニスの言葉で全員が出ていく。そして検査を受け・・・当然の結果が返ってきた。
「・・・結論から申し上げます。今すぐ、ここに入院なさって下さい」
「・・・やっぱりか?」
「サキさんの細胞同士を繋ぐ音素が乖離現象を起こし、極端に減っています。そう遠くはない未来、細胞崩壊を起こし、亡くなられる可能性が高い」
「サキは・・・って俺は?」
「ルークさんは細胞を繋ぐ音素は脆くなっているだけの状態です。危険なことに代わりはありませんが、普通に生活する分には平気です」
「・・・んで、入院したら治るのか?」
「いえ、消滅の日を遅らせることができるだけです」
「・・・要するに、余命宣告ってわけか。・・・言い渡されると意外にぐっ、とくるなあ」
「サキ・・・」
俺は椅子から立ち上がり、部屋から出ようとする。
「・・・この事は黙っててくれ」
「ですが・・・!」
「この時期にみんなに余計な気を使わせたくないんで」
「・・・わかりました」
宿に向かう途中、ルークは黙りっぱなしだった。
「サキ・・・」
「ん?」
「・・・ごめん」
「・・・なに謝ってんだよ。お前は障気を消して、しかも生還した英雄だ。もっと明るく・・・」
「出来るわけないだろ!俺が・・・俺が消える筈だったのに、どうしてサキが・・・!」
俺は頬を掻く。
「・・・んなこと、気にすんなよ。助けに入ったんも俺の意思だし、こうなったのも俺の自業自得だ。・・・それに」
「・・・?」
「ルーク、あの一瞬。・・・お前は何を思った?」
「・・・生きたい。そう思った。死にたくない・・・もっとこの世界で生きたい・・・って」
俺はルークの胸元を軽く叩く。
「だったら生きろ。もうじき消える俺の分まで・・・な」
「サキ・・・」
「ほれ、もう宿屋だ。上手くやってくれよ?」
「あ、ああ・・・」
宿に入るなり、ティアがルークに詰め寄る。
「どうだったの?」
「う、うん。ちょっと血中音素が減ってるけど、平気だって」
「そうかぁっ!よかったな!」
「咲さんは?」
「同じく、問題なーし」
「ルークもサキもしぶとーい!」
言葉
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ