暁 〜小説投稿サイト〜
ゲルググSEED DESTINY
IF ゲルググSEED
[6/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
そんな事を言われてしまい、今更キラのことなど言える筈もなく、彼はクルーゼの言葉に頷くしかなかった。

一方で、政治的な思惑が画策したのはザフトだけではなかった。フレイ・アルスターがいないという事実によって、ジョージ・アルスターがアークエンジェルに向かおうとせず、またアークエンジェル自体が補給を必要としないままに移動したため、連合の第8艦隊の先遣隊が派遣される前に第8艦隊と合流したのだ。

「君達がストライクとあのゲルググのパイロットか。君たちのおかげでMSが奪取されずに済んだ。感謝するよ」

「いえ、モルゲンレーテとしてもここでMSを失うのは手痛い事ですからね。ストライクに関しては予定通り、そちらに引き渡すことになるかと思います。ゲルググの方も予定とは違いますがそちらに」

ストライクとゲルググの二機は第8艦隊に配備される。尤も、どちらもアークエンジェルに搭載されたまま、アラスカ基地に降下することになる予定だ。実戦データが取れたのは思わぬ成果だったのだろう。
一方でパイロットであったクラウとキラはサイ達を含めて、シャトルに乗りオーブへと降下することになる。本来であれば、軍事機密を知った彼らは連合に軟禁されるべきなのだが、ハルバートン提督の配慮とモルゲンレーテ所属という扱いによってオーブに帰還することになったのだ。

「四機ものMSがザフトの手に渡ってしまった事は憂うべき事態だが、これでこの戦いの情勢は我々の勝利へと傾くことだろう。何せ条件が対等になるのだ、そうなれば数の少ないザフトに勝ち目はあるまい……ああ、いや、すまんな。コーディネーターである君らにザフトが負けるなどという話を聞かされて気分が良いものではないだろう?」

「まあ、オーブに所属している身ですのでコーディネーターを今すぐ全部抹殺するとでもいった過激な意見でもない限りあまり気にはしません」

笑って受け流すクラウ。伊達に人生経験が長いわけではないのだろう。よく言えば達観、悪く言えば無関心といった所か。その対応にハルバートンも感心した様子を見せた。







しばらくはクルーゼ隊も迂闊に攻撃を仕掛けるような事はなかった。フリゲート艦であるガモスが居ればMSの強襲による乱戦にも持ち込めたのだろうが、ナスカ級一隻では迂闊に攻撃は仕掛けられないと判断したのだろう。
しかし、クルーゼもただ手を拱いていただけではなかった。ナスカ級にいる六機のMSの内、三機は連合から奪取したGであり、一機はラウのシグー、残りの二機はアサルトシュラウド装備のジンだ。火力は十分すぎるほど存在している。

「作戦は単純だ。相手の神経が最も尖っているであろう大気圏降下に合わせてブリッツで奇襲を仕掛ける。そして、その混乱に乗じて我々が強襲を開始する。ナスカ級は敵の散開を防ぐ為に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ