TURN138 貴族達の終焉その十一
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「普段のレーティアさんじゃないぞ」
「冗談抜きでお化けでも見た感じよ」
「あの、本当にどうしたんだよ」
フランスも怪訝な顔で尋ねる。
「今のあんたどう見てもいつもと違うぜ」
「冷静さを失っているあるな」
中国のそのレーティアに違和感を感じている。
「どうしたあるか」
「そうだろうな、私も自覚している」
そのレーティアの言葉だ。
「まさかあの様なものがこの世にいるとは」
「それで何があったんだよ」
イギリスもレーティアに問う。
「一体」
「そうですよね、それをお話して頂かないと」
困るとだ、シャルロットもレーティアに言う。
「何もわかりません」
「だからちょっとお話してくれる?」
「そうしてくれるかな」
カテーリンとロシアも言う。
「さもないと本当にわからないから」
「お願い出来るかな」
「ではだ」
レーティアも彼等の言葉を受けて頷いた、そうしてだった。
一行はレーティアに案内されてベルリンのある場所に着いた、そこはというと。
「教会ですね」
「そうですね」
スカーレットはセーラのその言葉に応えて頷いた。
「ここは」
「それもカトリックの」
「外見だけだ」
ドイツは一同にこう返した。
「あくまでな」
「カモフラージュか」
「そうだ」
その通りだとだ、ドイツは山下に答える。
「一見そうだがな」
「ドーラ教の総本山だったのだ、ここがな」
「ドーラ教!?」
その名前を聞いてだ、イタリアが言う。
「確かその教団ってドイツにある宗教団体の一つだよね」
「そうだった、だがその資金の出入りや信者の活動が不穏でだ」
レーティアがそのドーラ教についての話をする。
「ドクツに戻ってから禁止したが」
「それで全ての教会を閉鎖し資金を抑え信者達を抑留して取り調べをした」
ファンシズムならではの行動だ、このことはドイツも話す。
「資金は色々と詐欺行為や違法な物品の売買で手に入れていた、殆どの信者達はただ信仰しているだけで本尊のドーラの姿も知らなかったが」
「偶像崇拝じゃないんだね」
「表向きはな」
そうだったとだ、ドイツはイタリアに話す。
「しかしだ」
「それでもなんだ」
「上層部、僅かな者達はだ」
その彼等はというと。
「恐ろしいものを信仰していた」
「邪神!?」
「今から見てもらう」
レーティアは真剣な面持ちのままだった、その顔で。
自ら教会の扉を開き中に入る、教会の中もごく普通のカトリックの礼拝堂だ。
その礼拝堂の中に入るとだ、イタリアは本能的に察して言った。
「何か凄い嫌なのがいない?」
「はい、確かに」
日本も無意識のうちに刀の柄に手をかけている。
「いますね」
「何だこの邪な気配は」
山下もだ、刀の
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