アーチャーからの問い
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拝啓。
天国の爺さん、お父さん、お母さん、お元気でしょうか。
俺は今から殺されるかもしれません。何しろ三途の川とか花畑と呼ばれるところから、爺さんたちがおいでおいでという声が聞こえています。ははははは。
………………………こう思うのも仕方ありません。なぜなら、今僕の周りはすごい状況になっているからです。右を見てみると、見上げるくらいの長身。白に近い銀髪。日に焼けたのとは異なる褐色の肌。俺の特徴と違い、別人に見えますが何十年後の未来の俺です。正座をしていますが…………。
今度は左を見てみてみると、猛禽類のような赤い瞳。荒々しさをもつものの整った顔立ち。全身を覆う青い軽鎧。あのケルト神話で有名な半神半人の英雄、クー・フーリンがいます。こっちも同じように正座をしていますが……………
かくいう俺も、彼らと同じように正座しています。そして目の前には、俺たち三人を無言でにらみ仁王立ちしている女の子、遠坂凛。
「……………………」
赤い格好した悪魔と例えたらいいのでしょうか?あかいあくま。いや、今はツインテールが逆立ってるから赤鬼だな。なぜこうなったのだろう?
「ランサー!あ、あんた何勝手に実体化してんのよ。バカじゃないの!!」
驚く俺を尻目に遠坂がものすごい剣幕でランサーを怒鳴り散らす。
「いいじゃねえかよ。このボウズとは、知らねえ仲じゃねえんだから」
飄々とした態度を変えずにしれっと答えるランサー。怒っている遠坂にこんな態度でいれるなんてすごいな…………。
まあ、それよりも、ランサーがここにいるってことは、遠坂のサーヴァントということになるだろう。
よく考えてみると、遠坂とランサーって、案外組んでみるといいコンビかもしれない。俺の知っている遠坂も、ランサーのことは嫌いではなかったと言ってたのを聞いたことがあったし……………なんか、ちょっとモヤモヤするけど。
「はぁ?それってどういう…………」
ランサーの言葉に疑問を感じた遠坂がランサーに尋ねるが
「それよりも、坊主のサーヴァントは誰なんだ?やっぱ、セイバーの嬢ちゃんか?」
完全に無視をして、俺に質問してくるランサー。
うわ〜と、遠坂がすごい目で睨んでる。
「え、えっと…………」
「私だが、文句あるか?」
今まで黙っていたアーチャーがいきなり実体化して答えた。
こいつも何実体化してるんだ!?
「お、おい!アーチャー……「チッ!てめえか。胸糞悪い奴の顔を見ちまったな」
唾を地面に吐き、顔をしかめ舌打ちをするランサー。それを見たアーチャーは
「それをこ
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