20years ago ”Beginning of the world”
#03
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くなったら手伝うよ。……一応、回復ポーション買って行って良いか?」
「了解だ。その様子だと下位回復ポーションが限界だな?」
「ごめんな。……二つ頼むよ」
「気にするな。金が入るだけ良しとする……金貨二枚だ」
「へいよ」
所持金貨十枚のうち、二枚を出して渡す。シェヘラザはそれの質感を確かめると、「確かに受け取った」と頷いて、二つの瓶を渡してきた。
どちらも、薬草を使って作るポーションだ。ポーションには二種類が存在する。片方が薬草を使って作るポーション。もう片方が、魔法を使って作るポーションだ。前者は即座に効果が出やすいため、回復薬などに使われる作成方法。後者は効果が出るのが遅いため、基礎能力の増加などに使われる方法だ。世の中には、その両方をかけあわせたポーションもあるらしいが、少なくともこの《アルハザード呪術店》を含めて《玉座》近郊では入手できない。β時代にも、ユキハルはそれを見たことがなかった。
「もう少し金が入ったら護符でも買いに来るよ。つれが《司祭》職なんだ」
「わかった。用意しておく」
外見は不気味だが、シェヘラザは根は良い奴だ。ユウリとも仲が良くなれるような気がしていた。
とりあえず店を出たユキハルは、商店街の裏道を逆戻りする。もう一度《アルマゲの道具屋》まで戻って、ユウリと合流するためだ。
――――この時、ユキハルはそれがどれほど重要な伏線であったかということに気が付けなかった。NPCに意識があり、過去の記憶を保持していることが。
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