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駄目親父としっかり娘の珍道中
第52話 花粉症対策は万全に!
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とする心底情けない父銀時だったりする。
「わ〜わ〜、や〜め〜て〜よ〜!」
「【〜】で可愛い子ぶっても無駄だ! 良いからとっとと取れ! 一々何言ってるのか分からないだろうが!」
 必死の抵抗も空しく銀時の手によりマスクをはがされてしまった。こうして外界に素顔をさらす事になったなのはだったが、次の瞬間盛大にくしゃみをし、鼻水を垂らす結果となってしまった。
「うへ〜、鼻がむずむずする〜」
「ったりめぇだ馬鹿野郎。自分だけこんな性能の良いマスク被りやがって」
「うぅ、お父さんの意地悪」
「意地悪で結構。大人は意地悪でずる賢い生き物なんだよ。こんな大人を見て子供はそんな大人にならないように努力して、なんやかんやで結局こんな大人になっちまうんだよ。そう言う世の中なんだよ」
 何を一人で納得しているのか分からないがとにもかくにもこうして万事屋ご一行が皆鼻水を垂らして勢揃いした次第でもある。
「やれやれ、この小説だってやっと50話まで行ったってのに開始早々これかよ。たまには銀さんが格好良くバトルシーンとか銀さんが大活躍するシーンとか無いのかねぇ全く」
「おい、あんまりメタイ発言してんじゃねぇよ駄目人間。そんな事言ってるから私達が最近ギャグ話しか回ってこないんだろうが。察しろよこの天然パーマ」
「そーだそーだ。少しは可愛い娘を労われ〜」
「あんだゴラァ! てめぇら二人揃ってヒロインらしい色気の欠片もねぇ癖して偉そうな事言ってんじゃねぇよ! あれだよぉ、この作品を見に来てる奴らなんて大概はヒロインのボンキュッボンのナイスバディとかエロティックなシーン見たさで来てる部屋中ティッシュまみれの―――」
 言い終わる前に銀時の顔面に向かい神楽となのはが同時に投げたトレイが叩きつけられる。どうやら色気の欠片もないと言われたのが相当腹立たしかったのだろう。万事屋オーナー特有の回転椅子に座っていた為にトレイを食らった拍子にそのまま後ろに倒れこんでしまうと言う光景が出来上がっていた。
「そう言えばお登勢さん今日は休むみたいだってさ」
「え? あのお登勢さんが!? 信じられないなぁ。寧ろ花粉を栄養源にして仕事してそうな人なのに」
 結構酷い事言ってるようだが、新八の言ってる事も強ち間違いじゃなかったりする。
 とにもかくにも今年の花粉症は例年にも増してかなり酷いようだ。
「とにかく、こんな日は外に出ない方が良いね。益々花粉症が酷くなっちゃうよ」
「あ、ティッシュが切れちゃった」
「あ、じゃねぇよ! 人の話聞いてた?」
 花粉症となれば必然的にティッシュの使用速度がマッハなのは火を見るより明らかだったりする。そんな訳で現在万事屋銀ちゃんにはティッシュは一箱もなかったりするのであり。
「おい新八、とっととティッシュ買って来いよ。どうせティッシュを買う位しか
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