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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第九話 胸騒ぎ
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みたいと思っているんだけど・・・・・・信用できるやつがそうそういなくてな」


「そう言うことなら構いません、と言いたいところですが、明日はギルドの方での攻略があるので無理です」


「あー、そっか。アリスはギルドに入ってるもんな」


忘れていた。アリスはKoBの副団長補佐なのだ。当然毎日仕事で忙しいはずだ。これは他をあたるべきだな、と思っていた矢先、予想外の言葉が飛んできた。


「ですが、それが終わった後でしたら構いませんよ」


「へ?」


なんとも情けない声を出してしまった。まさか別の日ならいいと言われるとは思っていなかったからだ。


「ですから、明日の攻略が終わった後であれば、時間があると言っているのです」


「あ、ああ。じゃあよろしく頼む・・・・・・」


俺は戸惑いながらもなんとか返事をすることができた。
幸い、発生しかけた微妙な雰囲気は、サラダの皿を持ってきたNPCがキャンセルをしてくれた。
さっそく、そのサラダをフォークで頬張(ほうば)り、飲み込んでから、アレコレ誤魔化すべく質問をする。


「ところで明日はどこに行くんだ?」


「最前線の迷宮区です。もしかすると会う可能性があると思いますが、その時は極力、話かけないでください。他の団員に誤解されても困りますから」


その時、俺はなぜか胸騒ぎを覚えた。しかし、それはすぐに消える。


「そこら辺は分かってるって。それより迷宮区ってまさかボスの偵察か?」


「そんなわけないでしょう。まだボスの部屋も見つかっていないのですよ。明日はギルドメンバーで探索をするだけです」


アリスは呆れた表情を見せつつ、淡々と話した。


「そ、そっか――――まあ最前線なんだし気を付けろよ」


「私よりもソロのお前の方が気を付けるべきでしょう」


「それもそうだ・・・・・・あははは」

俺は乾いた笑いを浮かべ、その時ちょうど運ばれてきた料理を口に運んだ。





店を出ると、街はもう完全に夜のとばりに包まれていた。
俺はつい、と上を振り仰ぎ、呟いた。


「そろそろキリトも帰ったんじゃないか?」


「そうですね・・・・・・今日はありがとうございます。ここ、美味しかったですよ」


アリスはお辞儀をして感謝の意を伝えた。それを見た俺は自然と顔に笑みが浮かんだ。


「そりゃよかった。じゃあまた今度機会があったら、アスナ達も連れてこようぜ」


「それはいいですね。楽しみにしてます」


アリスも同じように笑みを浮かべる。そして他に色々と話しているとすぐに転移門の前に着いた。
俺とアリスは住んでいる層が違うのでここでお別れである
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