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ドリトル先生と京都の狐
第一幕その七
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「皆ラグビーもポロも出来るよ。乗馬もね」
「庶民でもですか?」
「うん、誰でもどんなスポーツが出来るんだ」
「それはいいことですね」
「誰でもパブでもバーでも行けるし」
 イギリスはここも日本と違います、庶民はパブに上流階級はバーに行くものと分けられているのです、ですが日本ではそこも違うというのです。
「僕もどっちも行くよ」
「ううん、日本はそうなんですね」
「皇室の方々はおられるよ」
「けれど階級はないんですね」
「確かに所得の差はあるけれど」
 それでもだというのです。
「誰でもそこで飲んで食べられるお金さえあればね」
「出入りしていいんですね」
「そうだよ、そういう国だよ」
「またえらく自由ですね」
「自由というかお国柄の違いだね」
 そうなっているというのです。
「日本はそうしたことにはこだわらないんだ」
「成程、だから僕もラグビーが出来てバーにも行けるんですね」
「歌舞伎も観られるよ」
 日本の伝統文化もお金さえあればというのです。
「歌劇だってね」
「庶民でもですね」
「普通に観られるからね」
「いや、夢みたいです」
「夢じゃないよ、日本だよ」
 日本ではそうだというのです。
「そこは覚えておいてね」
「わかりました」
 トミーは先生のその言葉にも頷きました、そしてです。
 そうしたお話をしながら河豚鍋を食べてです、その後で。
 お鍋の具が何もなくなっておつゆだけになったところでそのお鍋に御飯を淹れてです。そこにお醤油とといだ卵を入れますと。
 忽ちのうちに雑炊が出来ました、その雑炊を見てです。
 トミーはです、こうも言うのでした。
「オートミールとはまた違って」
「これが雑炊だよ」
「そうですか、雑炊ですか」
 先生に応えて言うのでした。
「これが」
「知ってるよね」
「はい、御飯のお料理の一つとして」
「日本では鍋ものの時は最後にこれを食べるんだよ」
 先生はトミーにこのこともお話するのでした。
「おつゆを使ってね」
「へえ、面白いですね」
「おつゆには栄養がたっぷり残っているから」
 煮たそのお魚やお野菜のものがです、沢山出ているのです。
「それを食べる為にもね」
「いいんですね」
「じゃあトミーも食べて」
 先生は雑炊を皆のお椀にそれぞれ入れながら言います。
「美味しいよ」
「はい、それじゃあ」 
 トミーもその雑炊を受け取りました、そのうえで。
 御飯を食べるのとはちょっと違った食べ方で食べるとです、そのお味は。
「うわ、これも」
「美味しいよね」
「はい、凄く」
 先生に目を輝かせて答えました。
「こんなに美味しいなんて」
「思わなかったかい?」
「オートミールも美味しいですけれど」
「オートミールとはまた違っ
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