第四十九話
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うとするのか分かりませんから」
むしろ、明日以降が心配になる。
「って、傷治ってる・・・」
「ついでに治癒の術もかけさせていただきました」
そんなこともしてくれたのか・・・頭が上がらないな。
そう考えながら、俺は沈まぬ太陽を解除し、生命力が戻ってくるのを感じる。
「では、私はここに残ります。今回のことを簡単に報告しておきたいですし」
「全部、ではないのですか?」
「はい。・・・シヴァから簒奪した権能については、このまま隠そうと思いますので、武双君自身がどうするのかを考えてください」
そう来たか・・・でも、この権能もかなり切り札になると思うんだよな・・・
「いえ梅先輩から話してしまってください。報酬と交換、でも構いません」
「いいんですか?」
「はい。俺としてはもう、プロメテウスが隠せていれれば十分ですから」
「・・・では、委員会から搾り取るのに使わせていただきますね」
「それと・・・本当に俺、いないほうがいいですか?その辺の重機よりは力仕事できると思いますけど」
これは、本当にそう思っている。
色々と兼用すれば、かなりのことが出来るはずだ。
「いない方がいいですね。ほとんどの人が畏まってしまって、作業になりません」
「ああ・・・」
その言い方に、ものすごく納得してしまった。
あんまり、関わり持とうとしてないからなぁ・・・変なイメージが植えつけられてそうだ。
俺はそう思ったので跳躍の術で家に向かい・・・途中でかかってきた電話に、一旦足を止める。
「はい、もしもし」
『あ、武双くん?やっほー、お母さんですよー』
俺はすぐに電話を切った。
そして、またすぐに電話がかかってきた。
「・・・はい」
『まったく、何ですぐにきっちゃうの?お母さん、そんな子に育てた覚えはありませんよ』
また切って、またかかってきた。
「そろそろ真面目に話す気になったか?」
『ぶー、武双くんが反抗期・・・いいじゃない。誰にかけても中々通じなくて、ようやく通じたんだから、少しくらい羽目を外しても』
「とりあえず、あれだけの旅行をして疲れてることを考えような」
『私と隆哉さん、あの後すぐに行動してるわよ?』
この両親の体力が、普通におかしい。
「で?用件は?」
『何で武双くんだけは起きてるの?』
「電話を切るぞ。電源ごと」
『悪いな、武双。そしてやめてくれ』
急に電話の相手が父さんに変わった。
大方、母さんに呆れて変わったんだろう。
『まあでも、何で起きていたのかは冗談抜きに気になるな。また何か危ないことを・・・』
「一寸法師ことスクナビコナと殺り合ってた」
『・・・まあ、生きてるから
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