その手に宿る調律。
そして想いは力となりて
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名を紡ぐ。
教えて貰った訳ではない、だが不思議と理解出来た。
心に、彼女の心が流れ込み、そして繋がった。
そして、身体の内側からとてつもない程の膨大な力を感じ取った。
そう名前を呼んだ刹那。
鞘は輝きを放ち、一人の女性の姿を形作る。
碧銀色の艶やかな髪をした、朱色の瞳をした女性が現れる。年齢で言えば、十代半ば頃だろう。
「………」
幻想的で、芸術的であった。
思わず、その目を盗まれる。不意に、息をする動作を忘れる。
それ程までに、少女は、ヴィクトリアは美しかった。
「……主様?」
俺はそれに首を左右に振り、言葉を紡ぐ。
「行こう、ヴィクトリア」
「はい、主様」
そうして互いに手を確かに繋ぎ、俺達はその空間から姿を消した。
未来永劫、ずっとその手を離さない様に。
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