第六章
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と見て微笑んでいた。
「小田原でも元気でやりなさい」
「はい、お義母さん」
みよは義母に対して笑顔で応える。その横では五郎もその厳しい顔を崩してにこにこと笑っている。鬼姫も彼も親の顔で彼女を見ていた。
「あちらの人のことは私もよく知っているます。出来た人です」
「はい」
「ですから問題はありません。けれど」
鬼姫はここで言う。
「けれど?」
「何かあった時は。いいですか」
「はい」
娘を見詰めている。そのうえでの熱い言葉であった。
「私に言いなさい。とっちめてやりますから」
「はい、お義母さん」
みよはその言葉を聞いてにこりと微笑んできた。そして義母に言葉を返す。
「これからも。宜しくお願いします」
「はい、母親として」
二人は本当の意味で母娘になっていた。その絆は何よりも深くなっていた。五郎はそんな二人を見て自分の選択が間違いではなかったことを確信し静かに微笑んで頷くのであった。
継母選び 完
2007・1・19
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