第五章
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はさらに言葉を交あわせる。
「私が貴方のご息女を預かるに相応しいかどうか」
「いざ」
同時に前に出た。そのままぶつかる。
五郎は鬼姫の手に掴まれた。その手は実に温かいものであった。人の温もりをしっかりと持った優しい手であった。今それをはっきりと感じたのだ。
しかしそれは一瞬であった。次の瞬間にはもう彼は投げられてしまっていた。そして壁に背中を叩き付けられていた。軽々といった様子であった。
「如何でしょうか」
壁に叩き付けられそこからゆっくりと床に落ちていく彼に声をかけてきた。
「私は相応しいでしょうか」
「はい」
五郎は床に落ちるとそれに応えた。あまりにも見事に投げられたのでそれに関しては言葉もない。鎌倉、いや北条氏の家臣の中でも武辺者で通っている彼も唸るしかなかった。
「お見事です。これなら」
「はい。それでは」
鬼姫はその言葉を聞いて満面に笑みを浮かべてきた。そのうえで言った。
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