私がついている
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込められた!?」
「何でーっ!?」
「誰だコラァ!」
突然の事に驚きを隠せない連合軍メンバー。
すると、ザッザッザ・・・と音を立てて草叢から多くの男が姿を現す。
「な・・・何なの〜?」
「はわわわ・・・」
「誰が・・・」
「もれる」
術式を囲むように立つ男達は、全員同じ服を着ていた。
同じ帽子を被り、上半身に十字架が描かれた制服。
「この服・・・」
見覚えがあるのか、ティアは小さく呟いた。
すると、その先頭に立つ1人の青年が口を開く。
「手荒な事をするつもりはありません。しばらくの間、そこを動かないでいただきたいのです」
「!」
黒髪を結い上げ眼鏡を駆けた青年は、はっきりとした口調で続ける。
「私は新生評議院第四強行検束部隊隊長、ラハールと申します」
その言葉に、その場にいた連合軍メンバー全員が目を見開いた。
「新生評議院!?」
「もう発足してたの!?」
「つーか、強行検束部隊ってよォ・・・」
「・・・部隊は違うけど、兄さんと同じ立場の人間って事ね」
ティアの異母兄弟の兄、クロノヴァイス=T=カトレーンは第一強行検束部隊の隊長だ。
その立場は新生評議院となっても変わっていないとティアが言っていた。
「我々は法と正義を守る為に生まれ変わった。いかなる悪も決して許さない」
「だったらおかしいんじゃないの?」
「!」
ラハールの言葉に早速ティアが噛みついた。
つかつかと歩み寄り、ラハールを正面から睨みつける。
「法と正義を守るなら、私達を術式の中に閉じ込めるのは筋違いだわ。どちらかといえば、私達はアンタ達が守るっていう法と正義を破ってる奴等を討伐したのよ?なのに何で閉じ込められないといけないのかしら。法を破るような事はしてないけど」
「存じております」
ティアはピクリと眉を上げた。
自分の皮肉が通じない。
苦手なタイプの出現に、ティアは苛立つように目を細めた。
「我々の目的は六魔将軍の捕縛。そこにいるコードネーム“ホットアイ”をこちらに渡してください」
「!」
ナツ達を閉じ込めたのは、リチャードを捕縛する為だった。
その言葉に本人であるリチャードはもちろん、ジュラとアルカも目を見開く。
「ま・・・待ってくれ!」
「オイ待てよっ!」
リチャードは悪い奴じゃないと異議を唱えようとする2人。
だが、その2人の肩にトンと手が置かれた。
「いいのデスネ。ジュラ、アルカ」
「リチャード殿」
「リチャード・・・」
止めたのは、リチャード本人だった。
笑みを浮かべて口を開く。
「善意に目覚めても過去の悪行は消えませんデス。私は1からやり直したい」
そう言うリチャードの決意は
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