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精霊と命の歌
Disc1
冷たき雨降るブルメシア
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、手加減した状態……?)

絶望が心に広がっていく。

「私に刃を向けるなど100年早い!」

相手はこちらに全体攻撃を放つ。

「うわああああ!!」

「おのれの浅はかさを悔いるのです……」

その言葉を最後に僕の意識は途絶えた。


◆ ◇ ◆

(っおい! エミル! ッチ、気絶したか!)

俺はエミルと入れ替わる。
正直、勝てはしないだろうが……やれるとこまではやってやるよ。
こいつらを、死なせはしねぇ!
ジタン達に振り下ろされた剣を弾く。

「気絶したと思ったが……?」

「っは! それは、残念だったな!」

「? ……瞳の色が違う? それに剣が荒々しい、が……面白い!」

力は弱まっても、技術は残っている。
今まで積み重ねてきた経験も……

「お前の剣は何かがおかしい……技術や気配は今まで戦ってきたどの猛者よりも強い。しかし……力がそれに見合わない。何故です?」

完全に見抜かれている……予想はしていたが、こいつの強さは底知れない。

「……さあな。お前に答える義理はない!」

「……残念です。ならばそろそろ終わりにさせてもらいましょう」

ベアトリクスが剣を構え、神速とも言える速さで俺を斬りつける。

「かはっ!?」

「……安心しなさい。貴方に免じてそこの虫ケラどもを殺しはしません」

「……く、そぉ」

「いつか、力を取り戻した貴方と戦いたいですね。……その日が来るかは分かりませんが」

そう言ってブラネ女王と去っていく女騎士ベアトリクス。
声を出す気力も血とともに流れ、ただただ見る事しかできない。

(くそ……くそおおおおおおおお!!)

心で叫んでも、聞く者はいない。

その後、銀髪の男がなにか呟いてから竜に乗って去っていったがその頃にはもう血が流れすぎて意識を保っていられず、気を失った。



◆ ◇ ◆



おまけ
ATE+スキット『その頃のガーネット達』〜エミル達がブルメシアに向かっている頃(電車内)〜

「そういえば、何故エミルとラタトスクでは瞳の色が違うのでしょうか? 複数の人格を持つ人は変わるものなのかしら?」

「そのような話は聞いた事がありません。そもそも複数の人格を持つ人と言うのを自分は聞いた事がないであります。思えば、エミル殿とラタトスク殿はとても珍しい方だったのですな」

「ええ、そうね……それに、なんだか不思議な雰囲気を持っていたわ」

「不思議な雰囲気、でありますか?」

「そう……どこか、普通の人とは違うような……なんて言えばいいのか、分からないけれど」

「うーむ、自分はそのような事は感じませんが、エミル殿とラタトスク殿の剣には常人とは違う物を感じまし
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