弐_ここは、地獄
五話
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しようと思っているのですが」
鬼灯はそこまで言うと、ズンと表情を曇らせる。
そしてとっておきのバリトンボイスで言った。
「いいんですよ、この採用、蹴っていただいても」
何だかもう、物凄い展開になっていることは間違いない。
しかしミヤコには答えは一つしかなかった。今すぐ現世の自分が回復しない限り、その等活地獄で罰を受けさせられるか、ここで仕事に就くしかない。
それなら働くことを選ぶ。当然だ。
何より目の前のこの男の顔とテンションが怖かった。
「・・・・・・わかりました。働きます」
「では、ここにお名前を」
現世では全く採用通知書などもらうことはできなかった。
しかしこの地獄であっさりと採用されるなんて。
これ、もし現世に戻ることができたらブログとか立ち上げて経験を綴ろうかな。
「はい、では採用おめでとうございます」
こうして加瀬ミヤコは就職活動に成功した、とは言い難いが、この少しぶっ飛んだ地獄で職を得た。
彼女自身、わかっていた。この先、とんでもなく大変なことになるだろうと。
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