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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百八話 クーデター
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かれていたようだ。我々は武器を得ただけで目的は何も達成していない」
『ようやくスタートラインに辿り着いた、そんなところですね』
「スタートラインか、確かにそうだな」
トリューニヒトが頷いた。同感だ、ようやくここまで来たが未だここまでしか来ていないとも言える。
『まあここまで来るのは結構大変でしたからね。多少浮かれるのも仕方がないかもしれません。議長就任、おめでとうございます』
ここで御祝いの言葉か、溜息が出た。トリューニヒトがまた笑い出した。皆に“私の言った通りだろう。口が悪いし性格も悪い”と言った。どっちもどっちだ、皆が呆れているぞ、トリューニヒト。それにしてもお前、貶されて喜ぶとはマゾだったか……。
「君に連絡を取ったのは議長就任の報告をしたかったからじゃない。ボルテックとこれから連絡を取る。君がまず交渉を行う」
トリューニヒトの言葉に会議室がざわめいた。彼方此方から“良いのか?”、“それは……”、“しかし……”等という声が聞こえた。
「トリューニヒト議長、その交渉には我々も参加できるのかね」
ターレル副議長が問い掛けた。不信感が表情に溢れている。無理もない、海千山千のフェザーン人に二十歳を超えたばかりの若造をぶつけようというのだ。不信感が出なければおかしいだろう。彼らはヴァレンシュタインがどういう人間か知らない。
『構いませんよ。但し、発言は私の許可を得てからにしてもらいます。こちらが混乱していると思われるのは得策じゃありません』
「だそうだ、良いかね?」
トリューニヒトが確認を取ると皆が多少不満そうな表情を見せたが同意した。これで思った事の半分も言えんだろうな。
スクリーンが二分割されフェザーン自治領主ニコラス・ボルテックが映った。
「お待たせした、ボルテック自治領主閣下。トリューニヒト最高評議会議長です」
『おめでとう、トリューニヒト議長。資料が役に立ったようだですな。議長とは協力し合う事で良い関係を作りたいと思っています』
嬉しそうな表情だ。恩を着せようというのか、或いはようやく貴族連合軍を追い払う目処が付いたと考えているのか。
「フェザーンを貴族連合軍から救って欲しいとの事ですがそれに関しては私の代理人と交渉して欲しい」
『代理人?』
『私ですよ、ボルテック自治領主閣下。エーリッヒ・ヴァレンシュタイン中将です』
ヴァレンシュタインが名乗るとボルテックの顔が露骨に歪んだ。嫌悪か、それとも恐怖か、多分両方だろう。
『ヴァレンシュタイン中将、こちらはトリューニヒト議長に協力しているのだ。今度はそちらが我々の苦境を救うべきだと思うが』
ボルテックが露骨にトリューニヒトとの関係を強調してきた。交渉を優位に進めようというのだろうがヴァレンシュタインは鼻で笑った。
『ふざけないで欲
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