ターン2 鉄砲水と変幻忍法
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たから多少は安上がりになったものの、電気はあるけど電話がない(そもそもPDLで連絡が成り立つため必要がないという話も)ここに回線をつなげるのはなかなかお金がかかったのだ。
『そーかそーか、最近なんか工事やってると思ったらそんなことしてたのか。つーかそれにしてもそんなにねえ』
「連絡取るのが楽になるからって稲石さんの廃寮に繋いでもらったせいかも」
『もー何も言わん、好きにしてくれ…………ん?』
何を言っても無駄だといわんばかりに話を切り上げ、横の方に注意を向けるユーノ。つられてそっちを見ると、なにやらわーわーと騒ぐ声。はて、なにかあったんだろうか。
「俺が勝ったんだ、ちゃんとアンティルールだって言ったろ!だからそのカードをさっさとよこせ!」
「た、確かに言ってたけど………でも私、いやだって言ったよ……」
「がたがたうるせーな、どこ探しても宵闇の使者がお前の持ってる1枚しか見つかんなかったんだから諦めろよ!へへへ、これで俺のデッキもパワーアップだ」
「お、お願いです、返してください!」
………なんだろうこの時代劇みたいな典型的悪役。器量よしで病気のおとっつぁんと二人暮らしの貧乏娘とそれに惚れこむ長屋のドラ息子みたいな。しかし宵闇の使者とは、あやつなかなか目の付け所が渋い。
おっと、ついついテレビを見る感覚で引き込まれちゃってた。さて、どうすっかねえ………さすがに無視して購買に行くのは胸が痛むけど、そもそもあっちの女の子が本当に善玉とも限らない。
『おいチャクチャル、なんか去年に比べてこいつ性格歪んでね?心の闇増えてんだろ絶対』
『私は何もしたつもりもないのだが…………とはいえ確かに1年でトラウマになるようなこともないのにここまで心の闇が増大するのは異常なペースだな。もしかしなくても、やはり私のせいだろうか』
『ま、元が気持ち悪いぐらいのガキっぷりだったからこんなもんでちょうどいいのかもしれんけどな』
なんか外野がいろいろ言ってるのを適当に聞き流し、柱の陰からもうちょっと様子をうかがってみる。ま、様子見様子見。
「悪く思うなよ。そもそもお前が勝ってりゃこんなことにはならなかったんだ、お前のデッキが弱いのが原因だろ!」
割と暴論だな、オイ。まったく、これだからアンティルールってのは………。
「白銀のスナイパー?こんなエンドフェイズにしか特殊召喚できないような遅すぎるカード使ってんじゃねえよ。そんなんだから負けたんだよ、それはこんな弱いカードをデッキに入れようと思ったお前の自業自得だ。よって俺がこのカードは持っていく」
「あー?そこの1年、今言ったこと僕の前でもういっぺん言ってみな」
予定変更。もう少し黙ってみてるつもりだったが、気が変わった。スナイパーさんが弱いだと?なかなか面
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