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勇者番長ダイバンチョウ
第14話 男の直球勝負!野球の華は大逆転
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思うよ」
「何? それは本当か?」
「あぁ、但し、命懸けの特訓になるよ。構わないかい?」
 茜の目が射殺すような気迫で番を睨んだ。番の心に少しでも迷いがあれば腕付くでも止めようとしているようだ。その目に対し、番は一切迷いなどなかった。
「上等だ茜。俺を殺せるもんなら殺してみろ! この轟番。喧嘩に死ぬ覚悟はあっても喧嘩に負ける覚悟はねぇ!」
「決まりだね。だけど、その前にまずは体を治しな。特訓は明日からだよ」
 茜の決定によりその日の特訓は終了した。かと思うと、その場に番はうつ伏せになって倒れてしまった。どうやら相当無茶をしていたようだ。大慌てでレスキューが治療をする。こう言う時にレスキュー番長は偉く重宝する。
 と言っても、番の場合は多少の傷はすぐに完治出来るので問題なく、一日もあれば大概の傷は跡形もなく治る事が出来る。だが、問題は時間だった。傷の完治に無駄な時間を費やす事になってしまう。それが番には気掛かりに思えた。
【無理は禁物ですよ番さん。今日一日は安静にしてて下さいね】
「だ、だけどよぉ〜、それじゃ俺の特訓はどうなるんだよ?」
「いい加減にしな。見苦しい!」
 呆れ果てた茜の踵落としが見事に番の脳天に決まる。その一撃は番の意識を刈り取るのに充分な一撃だったらしく、そのまま番は再度うつ伏せに倒れ果ててしまった。
「さ、今の内だよレスキュー。とっとと番を包帯まみれにしてさっさとベットに寝かせてやりな」
【あ、茜さん……凄いですねぇ】
 茜の強烈な一撃に卒倒した番を見て思わず身震いを起こすレスキュー番長とドリル達。宇宙人でも茜のケリは強力だと思い知っているようだ。




     ***




 再戦まで残り3日。その日番は茜が用意した特訓をこなしていた。その特訓と言うのが、茜とのタイマン勝負だった。それも、ダイバンチョウとクレナイ番長とでの―――
【さぁ、ドンドン行くよぉ番!】
【ちょ、ちょっと待て茜! 幾ら何でもこれなないだろ!】
【何言ってんのさ? あんたが強くなりたいって言うから協力してやってるんじゃないのさ?】
【だからって、何で俺の両手を縛ってるんだよ!】
 現在、ダイバンチョウは両腕を後ろに回されて縛られている状態だった。その為、現状では足しか使えない。しかも、相手は足技に長けた茜が相手だ。流石の番でも足技で茜には到底勝てない。
 しかもこの特訓の目的は、茜のケリをほぼ100%で避ける事であった。
 無論、そんな事無理にも等しい。茜のケリはそれこそ音速を超える勢いのもある。それを全て避けなければならないのだから大変な事である。
【ウダウダ言ってないで特訓を続けるよ! 時間がないんだからねぇ!】
【畜生! こうなりゃヤケだ! どんどんきやがれ!】
 覚悟を決めた番が茜のケリ
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