第14話 男の直球勝負!野球の華は大逆転
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穴が開いている筈だ。
「さてと、ピンチヒッターは見事に討ち取られちゃったし、試合再会と行くか」
「待て、もう一度俺と勝負してくれ!」
「良いけど、今すぐやるの?」
青年は再び立ち上がる番を見た。あれだけの投球を見たと言うのに、番の目には諦めの文字はなかった。嫌、寧ろ闘志が宿ったようにも見える。
そのギラギラした目を見て青年もまた笑みを浮かべた。この顔、この顔を待っていたんだ。
そう言いたいかの様に。
「特訓してくる。今日から5日後の土曜日。同じ時間に此処でお前に再戦を挑む!」
「良いぜ、その挑戦乗った。但し、今度は生身じゃなく、もう一つのあんたの姿でやって貰おうか」
「もう一つだと? まさかお前……」
驚愕する番の元へそっと近づき、青年が番の耳元で囁くように呟いた。
「土曜日を楽しみにしているぜ。ダイバンチョウ」
「やはり、お前も宇宙人!」
「俺の正体を知りたかったら猛特訓してきな。俺の魂を震え上がらせるほどにね」
そう言い終えた後で、青年は再びピッチャーマウンドへと立った。そして、再び草野球が行われた。その光景を見つつ、番は青年に対する再戦に向い、次こそ勝利すると言う決意の炎で一杯になったのを感じた。
地球から遠く離れた宇宙空間。距離からして丁度月と同距離の場所にて、ゴクアク組は恐るべき計画を画策していた。それは生命体だけを殺す強力な毒ガス弾を宇宙から打ち込むと言う作戦であった。
その作戦は着々と進められており、既に弾丸は完成しており、後はそれを撃つ発射台さえ完成すればこの作戦は開始されるだろう。
【発射台の完成まで後どの位だ?】
【時間からして後5日後になります】
【そうか、完成し次第作戦を開始せよ。目標は日本だ! 良いな?】
ゴクアク組組長であるゴクアク星王の命令が下る。弾丸の中に込められているのは対生命体用の毒ガス弾だ。これを打ち込めば地球上にある生命体の殆どが死に至るとてつもない代物であった。
【弾数は幾つ仕入れられたんだ?】
【何せこの毒ガス自体貴重な代物でして、撃てる弾丸は一発限りです。ですが、たった一発でも効き目は充分です。これを打ち込めば僅か24時間足らずで地球上の生命体は死滅するでしょう】
【そうか、緑の自然がなくなると価値が下がるのだが、この際止むを得んな。邪魔なダイバンチョウ達さえ居なくなれば後はどうとでも取り繕えられる。作業を急がせろ!】
ゴクアク組が密かに計画を実行に移した。後5日後に奴らの恐るべき計画が実行されてしまう。そうなれば、地球上の生命体は全て死滅してしまい、地球は死の星となってしまうだろう。
残された猶予はあまり多くはなかった。
***
再戦まで後4日。番はその日、バンチョーベースで仲間
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