暁 〜小説投稿サイト〜
勇者番長ダイバンチョウ
第14話 男の直球勝負!野球の華は大逆転
[12/21]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
う言う時こそ気を落ち着かせて見るんじゃぁ】
 流石年長者なだけあるレッドの助言が飛んでくる。が、落ち着こうと思えば落ち着こうとしても、その度に焦りが上乗せされてしまい結局もとの木阿弥状態が続いていたりしてしまったりする。
 何度かミサイルを空振りしていく内に、徐々に番の中に焦りと同時に苛立ちが募りだしているのが回りから見て取れた。苛立ちが募れば自然とそれに呼応するかの様に振りも雑になって行き、このまま続けたのではただただ無駄に体力を浪費するだけなのは明白この上なかった。
【番さん、一旦休憩しましょう! これ以上続けたって何も進展しませんよ】
【何言ってんだレスキュー! 俺には時間がねぇんだよ! 何としても次の戦いで勝たなきゃいけねぇんだ!】
 レスキューの制止を無視し、彼を突き飛ばそうとしたダイバンチョウ。しかし、それにもめげずにレスキューは尚もダイバンチョウに食いついてきた。30メートルの巨体から繰り出された腕でよろけたが、その腕にしがみついて尚も自分の意思を主張して来たのだ。
【いけません! 今の番さんは精神的に疲れてます。これ以上特訓を続けたら返って危険ですよ!】
【だから、俺には時間がねぇって言ってるだろうが!】
【怪我したら当日の戦いにだって出られないじゃないですか! 今のこの時間は特訓も大事ですが戦いに備えて体調を整える大事な時期でもあるんですよ!】
 レスキューのその一言はとても的を射た一言だった。それを聞いた番は思わずハッとなり我に返る思いがした。
 確かにそうだった。焦るばかりで冷静になって見てみれば結局その場で足踏みしているだけに過ぎない事に気付かされた。
 これでは幾らやったところで無駄な時間でしかない。寧ろ無駄に体力を浪費してしまい大事な時期に体が動かない事態に直面してしまう所であった。
【やれやれ、またお前にお説教されちまうなんてな】
【聞いてくれたんですね、番さん】
【分かったよ、少し休む。それと何か飲む物くれないか? 喉渇いちまってさ】
【それならこれを飲んで下さい】
 そう言うなり兼ねてより準備でもしていたのか、用意周到かの如くレスキューがロボットサイズの水筒を差し出してきた。飲み口にストローが刺さっており少しずつ飲めるように心配りされている。
 が、受け取ったところで気付いたことが一つあった。
【の、飲めない……】
 そう、ダイバンチョウには口がないのだ。合体した際にバンチョウの時にあった口はフェイスマスクで隠されてしまう為に防御力は上がるのは良いがこれだと案外不便だったりする。
 ならば合体を解いてから飲めば良いのでは? と思うだろうが、そうすると飲み終わった際にまた合体しなければならない為どの道面倒だったりする。更に今の番は物凄く喉が渇いていた為にむしょうに水分を欲していた。その為
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ