暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア0/D  No.0 & DollMaster
絶望の宴編
首斬り人形
2幕 神楽柚子
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来たから。

 夕奈のことだ。

 あいつが何のためにここに来ているのか。俺はそれを微妙にだが知りたい。好奇心旺盛な年頃なのだ。

 それに、女子高にただ1人の男子生徒。いわゆるハーレムだ。こんな好条件を蹴るのは男が廃る。

「……わかったよ。この話、受ける」

「そうか。それは良かった。私はおまえを歓迎する。……ようこそ。名古屋女子武偵高校へ」

 心の底から安堵したように柚子が言う。その顔を見れただけでも、俺はこの決断をしてよかったと思う。

 嘘だけど。

「では、さっさとその専門科目を決めて書類を提出しろ。入学式が始まってしまうぞ」

「はいはい。えーっと、どの科目にしようかな」

 できれば武偵にならなくても済みそうな科目がいいな。かといってまったく戦闘訓練がないのもなあ。

 お、この学科なんてよさそうだな。これに決めた。

 俺は書類に丸を付けて柚子に渡す。

「ほう。衛生科(メディカ)か。意外だな。おまえならてっきり強襲科(アサルト)車輌科(ロジ)あたりを選ぶと思っていたのに」

「怪我の治療法とかなら普通の社会でも使えそうだし、衛生科(メディカ)なら戦闘訓練もあるしな。とにかく、これからよろしく頼むぜ。神楽先生」

「ああ、よろしくな。天樫(あまがし)君」

 こうして俺は晴れて正式に高校生になったのである。
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