第四話
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う。笑顔のハーレイにレイフォンは何も言う気になれなかった。
代わりにレイフォンは少しばかり違うことを考える。ハーレイも言っていたがそんな状態で小隊の設立申請が通るのかということだ。受理されたということはつまり生徒会長が……。
(あれ、もしかして僕が理由?)
連想的にカリアンからの猛烈な勧誘にそのあとのニーナからの勧誘をレイフォンは思い出す。半年前といえば少し時期はずれのレイフォンの入学申請は届いているはずだ。
レイフォンの頭からしたら奇跡的とも言える閃きを更に考える。もしレイフォンの受け皿としてカリアンが申請を受理したとしたら。カリアンのあの用意を見るに可能性はある。
実力から見てレイフォンが入れば都市戦争は余裕だ。そのくらいあの眼鏡はやりそうである。寧ろ設立をそそのかした可能性さえある。
「そんなわけでニーナは結構針の筵の所があってね。味方が多いほうがニーナに――」
「全部眼鏡が悪い」
「え?」
「いえなんでもありません気にしないでください。ニーナさんって今でもまだ非難あるんですか?」
「ええと、うん。今は結構収まったけど。強い女性ってことで同性からはそこそこ人気あるし。仲のいい小隊もある」
何とか誤魔化せたようである。
「今更だけど僕の言い分が全部正しい、って自信はないよ。あくまで僕の意見でニーナ側の視点で見てるとこもあるし知らないこともあるからさ」
扉の開く音がして視線を向けると店からニーナとクラリーベルが出てきていた。仲が良さそうに何か話し合っている。
ハーレイはそれを見ながら言う。
「今日、十七小隊は勝った。それもニーナ個人の力任せに近い方法で。色々言われるだろうね。……良かったらでいいんだ。何かあったらニーナの味方になってくれないかな。君が許せる範囲でいいからさ」
辞める契機があるとしたら今日がそれだったのだろう。
終わった今は走り続けるしかない。
「良いですよ。でも、それならハーレイさんだって……」
「いや、僕には無理だよ。――僕は武芸者じゃないから」
振り向いた視線の先、暗闇の中でハーレイはどうしようもなさそうに苦笑する。
諦めを込めた笑みを浮かべバツが悪そうにハーレイは言う。
「僕の体に剄脈はない。僕は武芸者の気持ちが結局のところ分からない。同じ立場に立って話を聞き、悩むことは出来ないよ。僕は一般人で、武芸者に守られる存在だから。……ニーナは真面目だから」
「――」
「君は武芸者だ。それも、ニーナよりもずっと強い。本当に偶にでいいからさ、今日みたいなことがあったら来て欲しい。認めてくれている人がいるって、教えてあげてくれないかな」
卑怯でごめんね。そうハーレイが言う。
武芸者だからと押し付けてごめんと。
「ハ
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