第四十九話 思春期B
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ミッドを守っていると教えてもらいました。アリアさんはリニスとお話をして、「お姉様のお姉様!?」とすごく驚かれていました。十代後半ぐらいの見た目だったけど、私とリニスよりも本当は年下だったみたいです』
使い魔の見た目は、その主人と使い魔自身で任意に決めることができる。アルフやウィンクルムのように幼い頃に使い魔になった場合、力の消費を抑える為と制御の仕方を覚えるために幼い姿しか取れないことはあった。だが1年あれば、使い魔にとって最適な成長を遂げられるのだ。
ちなみにウィンクルムは、自身の年齢に沿って成長するように設定したため、未だに幼い見た目のままだったりする。これがもし最適な姿で普段を過ごしていたら、脱ぎ癖があった妹に兄は本気で涙を流していただろう。抱き着く癖もあったので、貧血にも悩まされていたかもしれなかった。然もあらん。
『まだちゃんと人型になれないぐらい幼かったアリアさんを、リニスが救ってくれたのだと話してくれました。すごいです。リニスはただのねこさんではなく、まさにミッドのヒーロー……スーパーキャットだったのです。とんでもない事実が発覚してしまいました』
「その事実はもともと公のものだったと思うよ」
《観察日記F》
『アリアさんとお友達になり、私も「おまもりリニス」の仲間に入れてもらいました。なんだかどきどきしてしまいます。リニスと今日も見回りに行くと、前と同じ場所でアリアさんを見つけることができました。だけど、不思議です。なんだか私の何かがムズムズと違和感を訴えてきました。アリアさんを観察してもわからなかったけど、耳を見てピンッときてしまいました。これは触って確かめるべきだと、私は行動を起こしました』
ちなみに兄に鍛えられていたアリシアに、耳としっぽをもふもふされて、「うみゃァーーん!?」と生娘のような声をあげていたのは余談である。
『やはりアリアさんとは違い、耳としっぽの形も質も手触りも少し違いました。「さ、さすがはアリシアお姉様…!」と息を切らしながら言われ、ロッテさんというアリアさんの双子の妹さんなのだと教えてもらいました。すごくそっくりさんで驚きました。私とお兄ちゃん以外に、双子って見たことがなかったからびっくりです。……私もお兄ちゃんと似ているのかな?』
「内面に関しては太鼓判を押します」
《観察日記G》
『お兄ちゃんがねこじゃらしを片手に頑張っていました。リニスもじっとねこじゃらしを見つめていました。リニスを抱っこすることはできなかったみたいだけど、仲良く一緒に遊んでいました。お兄ちゃんはすごく笑顔でした』
「お兄さん、結構努力家よね…」
《観察日記H》
『もうすぐ夏休みが終わりそうです。リニスとの見回りもだいぶ慣れてきました
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