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精霊と命の歌
Disc1
祭り華やぐリンドブルム
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が寝たのを見てからラタトスクに話しかける。

(そういえばラタトスク。黒のワルツ2号と戦った時、どうやって攻撃を当てていたの?)

(あれは空間の歪みを読んで当てただけだ)

(え、そんな事できるの?)

(……昔、雷の神殿で次元を操ってデクス達を地の神殿に飛ばしていただろう。一応俺達は限定的ではあるものの次元を操れる。空間の歪みくらいは感覚でわかるさ)

そういえば……
あの時の僕はラタトスクと入れ替わっていた記憶はなかったけれど、一度一つになったせいかラタトスクの記憶がある。
あの時は色々あって……思い出すのが少し恥ずかしいけれど……

(僕には全くわからなかったけどなぁ……)

(……お前はどうやら精霊としての力が使えないみたいだな)

(そうみたいだね……)

(まあ、精霊の力が必要になれば俺が出れば良いだけだ。気にする事はねぇ)

(頼りにしてるよ。ただ、頼りっぱなしは嫌だから僕も頑張るよ)

(ふん、当たり前だ)

こうして僕達は会話を終えて寝た。


そして次の日。

僕はビビと町を回ろうとしたけれど、ビビは一人になりたいみたい。
やっぱりあんな事があったから……

「ビビ、僕にできる事があったら言ってね。できる限り力になるよ」

「エミル……」

「僕なんかじゃ、頼りないかも知れないけどさ……」

「ううん……そんな事ない。ありがとう……エミル。じゃあ、ボク行って来るね」

「気をつけてね」

そうしてビビと分かれ、ジタンに少しだけ声をかけてから僕達は町へと向かう。

(うわああああ、大きな町だね! 飛空挺からも見えたけど、実際に歩くとすごく広いし迷っちゃいそうだよ)

(あんまきょろきょろすんな。……それで、これからどうするんだ?)

(え? 町を見て回ろうと思うけど)

広いから一日で回りきれそうに無いけれど。

(そういう意味じゃねぇ、あいつらとの旅の事だ。俺達は力が貯まるまで待てばいいだけであいつらに付き合う義理はない。姫を送り届けたジタンも役目を終えてビビも巻き込まれただけだ。何時までも一緒って訳じゃねぇんだぞ)

(あ……)

ラタトスクに言われて初めて気がつく。
大きな町で浮かれていたのかな?

(目的を達した今、俺達の旅は終わった。成り行きで旅をしていたが、これからどうするか今のうちに決めておく方が良いだろう)

(そう、だね……)

僕達が、これからどうするか……
すぐに頭に浮かばない。
色んな事が頭の中を渦巻いて、どんどん考えが纏まらなくなる。

(考えが纏まらねぇならせめてこの時間を楽しめ。うだうだ考えて時間を潰すな)

(……うん)

僕達はそれから町を巡った。
エアキャプ
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