第四章
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「ううん、十回も読んだのに」
「それでもなの」
「百回読んでもいいのよ」
そこまでだというのです。
「だから今度からはね」
「お母さんが留守の間はなの」
「百回でも何度でもなのね」
「そうよ」
タビタおばさんはミトンとモペットににこう言います。
「今は積み木をしてもいいけれど。積み木をしないといけない時は言うから」
「わかったわ、それじゃあ」
「今度からそうするわ」
「トムもいいわね」
トムに言うことも忘れません。
「お母さんが絵本を読みなさいって言った時はね」
「百回でもなんだ」
「そうよ、読むのよ」
「わかったよ、それじゃあ」
「そうしなさいね。それじゃあお母さんは今からお料理を作るから」
台所に向かいながらの言葉です。
「お父さんが帰って来たらお魚でムニエルを作るからね。パンを用意してね」
「うん、パンだね」
「ええ、出しておいてね」
子供達に用事も言いつけてでした、そのうえで。
まずはシチューの用意をします。そしてお父さん猫が帰って来た時に今度はお魚を捌いてムニエルも作るのでした。タビタおばさんとビリーおばさんのある一日のお話でした。
タビタおばさんとビリーおばさんのお話 完
2013・12・16
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