第六幕その九
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「ただこれは和食で」
「お握りにも合うのね」
「とても合います、ですから」
「ええ、こちらも頂くわね」
「お願いします」
恵梨香の言葉に応えてでした、そうしてです。
オズマは卵焼きも食べました、そのうえでまた笑顔になるのでした。
パーティーは笑顔で進んでいきます、歌にダンスもあってです。五人の子供達もパーティーを心から楽しみました。
そうしてからです、オズマは食べるものがすっかりなくなってデザートが運ばれてからこの場にいる皆に言いました。
「皆、いいかしら」
「はい、何でしょうか」
「ここは」
「デザートを食べながらでもいいから聞いてね」
オズのそれぞれの国から取り寄せたそれぞれの国の色の沢山の種類の果物達とお菓子達も意識しての言葉です。
「私に今考えがあるの」
「その考えはどういったものなの?」
オズマの親友であるドロシーが尋ねます。
「一体」
「ええ、この子達のことだけれど」
恵梨香達五人を見ての言葉でした。
「この子達はあちらの世界に帰りたいけれど」
「はい、そうです」
恵梨香が五人を代表しrてオズマに答えます。
「この宮殿のテラスから」
「そうね、帰ってもね」
「それでもですか?」
「何時でもオズの国に来てもらいたいの」
「これからもですか」
「だって貴方達は私達のお友達になったから」
だからだというのです。
「お友達なら何時でも会いたい、お話したり遊んだりしたいと思うわよね」
「はい」
その通りだとです、恵梨香はオズマに答えます。
「私も」
「そうよね。それならね」
「私達は何時でもですか」
「オズの国に来てくれるかしら」
「あの時計塔からですか」
「ここで一つ言っておくことがあるわ」
オズマはにこりとして五人に言いました。
「オズの国にも市民がいるのよ」
「オズの国の人なら誰もがですね」
「そう、オズの国の市民になれば皆何時でもここにいてもいいのよ」
「けれど私達は」
あちらの世界の人間だからだとです、恵梨香も他の子達も辞退しようとしました。ですが。
ここで、です。オズマはその五人に微笑みのままこう言いました。
「名誉市民でどうかしら」
「名誉市民ですか」
「ええ、それでね」
どうかというのです。
「どうかしら」
「オズの市民であるけれど」
「そう、自由にこの国に来られてね」
「私達の世界にいられるんですね」
「それでどうかしら」
五人にこう尋ねるのでした。
「貴方達にとってもいいと思うけれど」
「ううん、そうですね」
恵梨香はオズマの言葉を受けてまずは考え込みました、そうしてです。
四人に顔を向けてです、こう言うのでした。
「どうしようかしら」
「そうだね、何時でも僕達の世界にいてね」
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