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こんな私(俺)の物語
第二十一話 会談ですか禍の団ですか
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のお話を聞いてもよろしいかな」

神社では俺の緋想の剣に関して聞いたせいで、一誠の話が後回しになったからな。

「ーーアーシアをどうして追放したんですか?」

一誠が聞いたのはアーシア追放の理由。

「それに関しては申し訳ないとしか言えません。・・・神が消滅した後、加護と慈悲と奇跡を司る『システム』だけが残りました。この『システム』とは、簡単に説明すると、神が行っていた奇跡等を起こすためのもの。神は『システム』を作り、これを用いて地上に奇跡をもたらしていました。悪魔祓い、十字架等の聖具へもたらす効果、これらも『システム』の力です」

「神がいなくなって、その・・・『システム』に不都合が起こった・・・とかですか?」

「はい。正直、『システム』を神以外が扱うのは困難を極めます。私を中心に『熾天使(セラフ)』全員で『システム』をどうにか起動させていますが・・・神がご健在だった頃と比べると、神を信じる者たちへの加護も慈悲も行き届きません。ーー残念なことですが、救済できる者は限られてしまうのです。そのため、『システム』に影響を及ぼす可能性のあるものを教会に関するところから遠ざける必要があったのです。影響を及ぼすものの例としては、一部の神器(セイクリッドギア)ーーこれはアーシア・アルジェントの持つ『聖母の微笑《トワイライト・ヒーリング》』も含まれます。あなたの『赤龍帝の籠手《ブーステッド・ギア》』、そして『白龍皇の光翼《ディバイン・ディバイディング》』なども」

「アーシアの神器(セイクリッドギア)がダメなのは、悪魔や堕天使も回復できるからですか?」

「はい。信者の中に『悪魔と堕天使を回復できる神器(セイクリッドギア)』を持つものがいれば、周囲の信仰に影響が出ます。信者の信仰は我ら天界に住む者の源。そのため、『聖母の微笑』は『システム』に影響を及ぼす禁止神器としています。それと、影響を及ぼす例にーー」

ミカエルの言葉を遮って、ゼノヴィアが続ける。

「神の不在を知る者ーーですね?」

「ええ、そうです、ゼノヴィア。あなたを失うのはこちらとしても痛手ですが、我々『熾天使(セラフ)』と一部上位天使以外で神の不在を知った者が本部に直結した場所に近づくと『システム』に大きな影響が出るのです。ーー申し訳ありません。あなたとアーシア・アルジェントを異端とするしかなかった」

システムってのは随分と面倒なものだな。
ミカエルが頭を下げ謝る。当の二人は目を丸くしているがね。

「いえ、ミカエル様、謝らないでください。これでもこの歳になるまで教会に育てられた身です。いささか理不尽を感じてはいましたが、理由を知ればどうということもありません」

「あなたが悪魔に転生したこと。それはこちらの罪でもあります」

「いいのです。
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