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こんな私(俺)の物語
第二十一話 会談ですか禍の団ですか
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んなら、一部研究資料もお前たちに送ろうか?って研究していたとしても、それで戦争なんざ仕掛けねぇよ。戦に今更興味なんてないからな。俺は今の世界に十分満足している。部下に『人間界の政治にまで手を出すな』と強く言い渡しているくらいだぜ?宗教にも介入するつもりはねぇし、悪魔の業界にも影響を及ぼせるつもりもねぇ。ーーったく、俺の信用は三竦みのなかでも最低かよ」

「それはそうだ」

「そうですね」

「その通りね☆」

満場一致で最低です。信用ないなぁ。カリスマはあるくせに。

「チッ。神や先代ルシファーよりもマシかと思ったが、お前らもお前らで面倒くさい奴らだ。こそこそ研究するのもこれ以上性に合わねぇか。あー、わかったよ。なら、和平も結ぼうぜ。そもそもそのつもりもあったんだろう?天使も悪魔もよ?」

おう。さっさと結んでしまえ。

「ええ、私も悪魔側とグリゴリに和平を持ちかける予定でした。このままこれ以上三竦みの関係を続けていても、今の世界の害となる。天使の長である私が言うのも何ですがーー戦争の大本である神と魔王は消滅したのですから」

「ハッ!あの堅物ミカエル様が言うようになったね。あれほど神、神、神様だったのにな」

「・・・失ったものは大きい。けれど、いないものをいつまでも求めても仕方がありません。人間たちを導くのが、我らの使命。神の子らをこれからも見守り、先導していくのが一番大事な事だと私たち『熾天使(セラフ)』のメンバーの意見も一致しています」

「おいおい、今の発言は『堕ちる』ぜ?ーーと思ったが、『システム』はお前が受け継いだんだったな。いい世界になったもんだ。俺達が『堕ちた』頃とはまるで違う」

皮肉でも言い合ってんの?さっさとしてくれ〜。眠い。

「我らも同じだ。魔王がなくとも種を存続するため、悪魔も先に進まねばならない。戦争は我らも望むべきものではない。ーー次の戦争をすれば、悪魔は滅ぶ」

「そう、次の戦争をすれば、三竦みは今度こそ共倒れだ。そして、人間界にも影響を大きく及ぼし、世界は終わる。俺らは戦争をもう起こせない」

アザゼルが真剣な面持ちとなり言う。

「神がいない世界は間違いだと思うか?神がいない世界は衰退すると思うか?残念ながらそうじゃなかった。俺もお前たちも今こうやって元気に生きている。ーー神がいなくても世界は回るのさ」

うん。東方では神すら忘れ去られるからな。神がいなかろうと、人間は生きていくすべを身につける。
その次に、戦力うんぬんの話をしていた。少し緊張が弱まっている。

「ーーと、こんなところだろうか?」

ふぅ。一通り終わったらしい。あー、一時間も話を聞き続けるって、眠いよ!

「さて、話し合いもだいぶ良い方向に片付いてきましたし、そろそろ赤龍帝殿
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