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カンピオーネ!5人”の”神殺し
祝勝会
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じゃない・・・?酷いわ護堂!このエリカ・ブランデッリが身も心も捧げようと言うのよ!?一般的な男性なら、泣いて喜ぶような栄誉なのに。私をここまで堕として(・・・・)おいて、責任も取らないというの!?」

「お、堕とすって・・・!護堂さん!不潔です!!!」

「やってないって言ってるだろう!!!」

「・・・・・・・・・なにこれ?」

 修羅場であった。そして混沌としていた。

 本来、エリカ・ブランデッリは酒類に滅法強い。・・・だが、まつろわぬナイアーラトテップに始まり、クトゥグア、アフーム=ザー、ルリム・シャイコースというクトゥルフ邪神大襲来のせいで溜まっていたストレスによって、少々ハメを外してしまったようだ。完全に悪酔いしている。
 おまけに、愛しの護堂が命懸けの戦いから帰ってきたと思ったら、新しい女を連れているし、更にはその女に、護堂のファーストキスを奪われていたのだ。愚痴の一つや二つは言いたくなるだろう。

 祐里にしてもそうだ。彼女にとってもあれはファーストキスである。それを、あんなに情熱的に奪っておきながら、人命救助の活動だからノーカンなどと言われれば、そりゃ傷つく。

「うわ・・・しまった。こんな場所に来るんじゃなかった・・・!」

 独り身には辛い光景である。傍目には、浮気相手(エリカ)女房(祐里)に離婚を迫っているのを必死に宥める最低亭主(護堂)のように見える。最初に護堂に恋をしたのも、キスしようとした正妻ポジションもエリカだったはずなのに、何故こうなったのだろう?

「あぁ・・・これが、噂に聞くSYU☆RA☆BA!というものですか!見たのは初めてです!」

 全員が一歩を引いてチラチラと見る中で、一人アリスだけは瞳を輝かせながら見つめていたが。

(あぁ・・・放っておきたい・・・)

 鈴蘭は切実にそう思った。リア充爆発しろ!とも思うが、それよりもこの空間に長居したくないという気持ちのほうが大きかったのだ。

(・・・でも、報告もあるしねぇ・・・)

 取り敢えず、話しておくべきことを話してから逃げよう。彼女はそう決心すると、一歩を踏み出した。

「あー、ちょっといい?」

『あ。』

 ヒートアップしていた三人が同時に停止した。流石にこの状況でも、鈴蘭が相手ならば止まるらしい。カンピオーネという存在が、いかに魔術関係者に対して影響力を持つかの証であった。

「すぐに済むから。私がいなくなった後で続きをしてねー。」

「いやいや、やんないですよ!」

「そうかしら?私はまだまだ言いたいことがあるのだけど。」

「私もです護堂さん。」

「ぐ・・・!」

「はいはいストップストップ!エリカちゃんと祐里ちゃん。貴方たちに関することなんだよ?」
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