祝勝会
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「それでは!遅くなったけど、護堂君のカンピオーネ就任(?)と、クトゥグア、ルリム・シャイコースの討伐を祝して!カンパーイ!!!」
『カンパーイ!!!』
キン!とグラスがぶつかる音が響く。今始まったのは、鈴蘭が主催した、護堂に対するお礼のパーティーである。因みに、命をかけてカンピオーネに新生したのが、本当に目出度いことなのか、という質問は却下の方向で。
今回の敵は、【伊織魔殺商会】のみならず、【冥王】を除いた全てのカンピオーネにとって相性最悪であり、冗談でも誇張でもなく、下手をすれば世界が滅んでいた。
実際、護堂と【冥王】が対処して尚、サルデーニャ島、シチリア島、ニューヨーク、アーグラという様々な場所が壊滅的な被害を受けていることからも、それはお分かり頂けるだろう。
犠牲者は軽く見積もっても三百万人以上。ニューヨークでは人的被害はあまり出なかったが、街が壊滅している。
被害を最小限に抑えてこれだ。もし、護堂が神殺しにならず、【冥王】と鈴蘭たちだけで対処していたら。
それだけではない。もしも、クトゥルフ関係のまつろわぬ神が出てきた国のトップ陣が狂わされていれば?もし、彼らが乱心して、世界崩壊の切欠を使っていれば?
錯乱したカンピオーネと地球最強の兵器が飛び交う世界。
その結果訪れる地獄を想像出来る人間たちは、護堂に最上級の感謝を捧げていた。
「いえーい!飲んでるー護堂君!?」
既に顔が若干赤くなっている鈴蘭がやってきたのは、何だか異様な雰囲気の護堂の所だった。今回の事件のMVPだというのに、彼の近くには誰も寄り付かなかったからだ。新しく誕生したカンピオーネである。友誼を結びたい、顔つなぎをしておきたい人間はいくらでもいるはずなのに、誰一人として近寄らない。
それを不思議に思った彼女は様子を見に来たのだが、それが間違いだったとすぐに後悔した。
「大体護堂は酷い人よね。・・・わ、私がファーストキスを捧げようとしたのを拒んだクセに、何日もしないうちに新しい女を作ってるんだもの。それでも、私が始めての女だというのなら我慢も出来るけど、始めてはそこの彼女にあげちゃうだなんて。本当に酷い人!」
「いや、だからアレは仕方がないだろう。誰が、ファーストキスを出歯亀共の前で、しかも撮影されながらやりたいっていうんだ・・・。っていうか、始めて始めてって誤解を招くような言い方をするな!それに、祐里とのキスは人命救助の為であって、人工呼吸のようなものだ!そもそも、お前とだってそんなことをするような間柄じゃないわけだし・・・。」
「ご、護堂さん・・・。あれだけ激しく求めて下さったのに・・・。私とのことは遊びだったのですか・・・?」
「そんな間柄
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