眷属、集めます
第20話
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んとゼノヴィアさんはうどんの汁に少しだけ浸けて、紫藤さんとレイナーレさんとミッテルトさんはどっぷりと浸けて食べています。グリゼルダさんはあまり脂っこい物が駄目なのか天麩羅に箸を伸ばさずにいます。意外なのがアザゼルさんです。小皿に塩を盛って、それに付けて食べています。ちなみに僕とルゥは小食なのでうどんだけで精一杯です。
昼食が終わってから片付けを任せてアザゼルさん達に屋敷の中を案内します。デモンベインを紹介した時のアザゼルさんの興奮は激しい物でしたが、一応魔導書関係の代物だと言う事を理解しているのか遠巻きに見るだけで済ませてくれました。そして最後に立ち入り禁止区画に案内したのですが、アザゼルさんとミッテルトさんはゼノヴィアさん達と同様にバックステップで距離を離しましたが、レイナーレさんは眉を顰めるだけです。
「おい、まさかこの先にあるのは」
アザゼルさんはこの先にある物が何なのか気付いたようですね。
「ご想像の通りですよ。ですからこの先は立ち入り禁止なんです。わざと結界を緩めて危険だと分かりやすい様にしているんです」
「ちっ、まさか本当にあの時の物が最低クラスだったとはな。いや待て」
アザゼルさんは一度レイナーレさんの方を見て、ミッテルトさんと見比べてそれに気付きます。
「レイナーレの才能ってのはまさか」
「ええ、その通りですよ。それも僕以上の、最高クラスの才能を有しています」
「そこまでかよ。おいレイナーレ、修行を受けてきた方がお前のためになるぞ。こいつが言った2番目になれるってのは嘘でも何でもねえ。全て事実だ。潰れる可能性は会っても、このまま燻るよりはマシな人生を送れるぞ」
「アザゼルさん、こういうのは本人の意思を尊重しないといけません。特に力ある魔導書に関わるのならね」
「確かにそうかもしれんが、レイナーレとミッテルトの力は大体予想が付いてるだろう?いくら魔剣で強化しても上級の中堅位にしか成れない。相手には最上級がごろごろ来る可能性がある以上はリスクを承知で手を出す方が長生き出来る」
「ですが、綺麗に死ねるだけ幸せかもしれません。もう僕もアザゼルさんも、まともな死が訪れる事は無いんですから」
「死んだ後の事なんか気にするかよ」
無知と言うのは悲しい事ですね。甘く見過ぎたのがアザゼル様の失敗です。まあそれも仕方ないのですがね。
「レイナーレさん、貴女が力を望むのならそこの線を踏み越えて下さい」
「結界を踏み越えろ、か。オレには無理だな」
「殆どの人が無理ですよ。それが資格なのですから」
「一つだけ聞かせて下さい」
「僕に答えられるなら」
「踏み越えれば、私は変われますか?」
「変わってしまうのがこちらの業界です。変わらないのは生まれ
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