記憶の扉
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
自分でそう言いながら「・・・あれ?行くとすりゃヴィーテルシアだよな?まさかここにきてクロス登場しねェよな?」と呟くアルカ。
「でもティアさん、どうして“1”にゼロがいるって・・・」
「仲が悪いからだよ」
「え?」
意味不明な言葉にウェンディ達は顔を見合わせ首を傾げる。
「ティアはな、仲が悪い相手の全てを知ろうとするんだ。んで弱点を見つけてそこに毒を突き刺す。だからアイツと口でモメた奴は勝てねぇ。序でに言えばティアは自分と真逆―――簡単に言えば考えなしに動くタイプに興味があるらしい。どんな思考か知りたいんだと・・・ま、あーゆー頭脳派タイプの考える事は解らねぇがな」
一旦そこで区切り、続ける。
「自分と仲が悪い、考えなしに動く・・・ティアの周りじゃ、この2つに該当するのがナツだったんだよ。だからティアはナツの思考を知ろうとしてる。そうなると自然とナツの考える事も読めて来る・・・そんでもってティアは色恋沙汰以外の勘は鋭い。アイツならこう考えただろうな」
口角が上がる。
アルカは話しているのが楽しくて仕方ないようだ。
「『滅竜魔導士のアイツが即答するって事は、“1”にゼロがいるようね。全く・・・ボロボロのくせにラスボスと戦うなんてバカが過ぎるわ』ってな」
そう言いながら、アルカは考える。
ティアの行動の全ては頭の中で繊細かつ緻密に組み立てられた計算。
ナツを信じて行動した訳ではないなど、彼女らしい、と。
「でも、たった2人じゃ・・・」
「ナツとティアを甘く見るな。あの2人になら全てを任せて大丈夫だ」
「そーそー。何てったってティアはギルド最強の女問題児だぜ?ゼロだろうが何だろうが半殺しさ。それにナツもやる時にゃやる。心配ご無用って事だ」
エルザとアルカの言葉にウェンディとアランとココロは少々唖然とした表情を2人を見つめる。
ナツはボロボロ、ティアだってレーサーと戦っている。
それなのに大丈夫だと、心配ご無用だと言い切るなど、2人を心から信じていなければ出来ない事だ。
「ナ・・・ツ・・・ティ・・・ア・・・」
すると、ずっと黙っていたジェラールが小さく呟く。
が、エルザは気づかない。
「私達も持ち場に行くぞ!私は“5”、アルカとアランは“6”、ジェラールは“8”だ」
「っしゃあ!ゼロは倒せねーが面白れぇっ!行くぞアラン!」
「は、はいっ!それじゃあ行ってくるね!」
「頑張って!」
「無茶はしちゃダメだよ!」
「うん!」
今にもスキップしそうな軽さで駆けていくアルカを慌ててアランが追う。
「!」
すると―――――俯いていたジェラールが、目を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ