再会
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だな」
アーチャーに俺が思い出せた部分だけを話し始めた。
まずは、俺の義父、衛宮切嗣のこと。
学校でランサーに殺されたこと
セイバーとの出会い。
冬木で起きた第五次聖杯戦争に参加したこと。
遠坂と恋人になったこと。
こいつや英雄王との死闘。
俺が知る限りのマスターとサーヴァント、真名などの知識。
そして、聖杯戦争が終わりアーチャーが消え、セイバーが残ったこと。
ロンドンの時計塔に留学したこと。
そこで出会った遠坂に似た金髪の女の子のこと。
「……………俺が覚えていることはこれくらいだな。そこからまったく覚えてない」
「…………そうか。彼女達は幸せそうだな」
話し終えると今まで俺の話を黙って聞いていたアーチャーは、一言だけぼそりとつぶやく。
普通の人なら無愛想な反応だと思うがその目は昔を懐かしむかのように優しい目をしているのがおれにはわかった。例え記憶が磨耗しても、あのセイバーとの出会いや遠坂との思い出をなくすことはないだろう。
(だけど、改めて振り返ってみると大変なことになった)
限られた情報と自分の名前。
それ以外は全く知らない。わからない。思い出せない。そんな状態のまま、よくわからない聖杯戦争が始まってしまった。 不安定要素がありすぎるだろう…………。
とりあえず、情報収集も兼ねて校内をあるきまわることにした。
校内には予選を勝ち上がったであろう参加者たちがおり、あの学校にいた時よりもどこか人間らしい。
歩きながら霊体化したアーチャーにいろいろと質問して見てわかったことだが、ここは俺がいた時代から何十年後の未来のようだ。
後、校内には、参加者だけでなくNPCと呼ばれる人たちもちらほらと見かけ、その中に、俺の友人である一成がいたのは驚いた。
話してみたが、桜同様俺のことを知らない。知らないと言われ、落ちこんだがある程度心の中で覚悟していたため、すぐに立ち直った。ついでにわからないことを聞こうと思ったが
「俺に聞かずとも管理者の言峰神父に聞いた方がいいぞ」
その名前を聞いて思い浮かべるのは……そいつのことを考えるだけで今でも嫌悪感がなくならずに、むしろ増大する胡散臭い神父。
あの神父が……管理者?
いや、同名だけなのかもしれないと言う可能性もあるから、変な偏見を持ってはいけないな。
「……そうしてみる」
言峰のことは信じたくないが、聖杯を手にするにはどうすればいいのかを知るために、玄関へと向かう。
「…………マジかよ」
『やれやれ、随分と皮肉なことをしてくれる』
そうぼやいたのも仕方ないと、思う。校舎の1階、玄関の前にその男はいた。
「本戦出場おめでとう。
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