暁 〜小説投稿サイト〜
神器持ちの魔法使い
フェニックス
第12話 婚約だって?
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「それは俺が聞きたい。ついでに言えばレイヴェルとイザベラがいる理由もな。悲鳴に関しては、目が覚めたら布団にもぐりこんでいたから適当に聖書の一文読んで十字切った」

「はぁ、朝から何やっているんだお前たちは……。朝食の準備ができているから着替えてくるといい」

イザベラに溜息を吐かれ、そしてイルとネルを抱えて部屋を出て行った。
けれどもレイヴェルはその場を動かずベットに目を向けたまま動かない。
眉間にしわが寄ってるけどどして?
まあともかくだ、

「で、レイヴェルはいつまでいるのさ? 俺の着替えを見るのか?」

「っ!? し、失礼します!!」

ぼふっ、と爆発する音を立てたかのように顔を一気に紅潮させ慌てて出ていく。

「なんだったんだ?」


◇―――――――――◇


「縁談? ライザーがグレモリーさんと?」

「はい」

朝食を食べながら話を聞くと、きっかけがこれらしい。
なんでも数年前からライザーが婚約者候補として挙がっていたのは少し前に知ったのだが、正式になったと聞くのは初耳だ。
数日後に控えた顔合わせのため人間界へやってくるライザー達に先行して準備云々のためにこの四人がやってきたとか。
とはいっても宿泊地はここで、レイヴェルと双子が自ら行きたいと言って、イザベラがお目付け役として付いてきた。

「何というか、釣り合わなくないか? ライザーが、というよりグレモリーさんが」

「……あまり、そういう言葉を口にしない方がいいですわ。人目がないとはいえ思ったことを口にするのは……それに……」

「わかってる。とはいえ、グレモリーさんをこれまで見てきた感じじゃそんな評価しかできない。悪魔が純血を残そうとしているとはいえ、今更フェニックス家とグレモリー家はそんなことを気にしないと思うんだけどな」

これで合致した。
だから最近になってグレモリーさんは俺を見ては負の感情を隠そうと眉をひそめていたのか。
フェニックス家の庇護を受けていることを知っているからな。
器が小さいというかなんというか……

「で、誰が今回の黒幕だ? あの事があるからフェニックス家じゃないと信じたいけど」

「あぅ」

「ああ、あれが」

「おにーさん凄かったよねー」

「力ずくのごり押しだったもんねー」

レイヴェル顔を赤くさせうつむき、イザベラは苦笑し、イルとネルはうんうんたと頷いた。

とういのも、数年前レイヴェルに婚約の話題が上がった。
仕掛人はじい様らで、フェニックス家の更なる発展に繋がるだのなんだのと言っていた。
もちろんレイヴェルは拒絶したが、強行させようと相手方が動いたためレイヴェルは家出までして拒絶したのだが意味はなかった。

「仕方ないだろ、俺だって納
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