暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十一章 幕間劇
歓迎会×神の鉄槌
[5/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に用意された食事と、この席を同じくする全ての同胞に感謝と主の祝福が・・・・」

「一真。エーリカと梅ちゃん。何やってるの?」

「食べる前の祈りだよ」

俺やひよ達は、堺に行った時にエーリカと一緒に動いてたから慣れてる。鞠はこの光景を見るのは初めてだったな。同じ理由で、小波も二人の様子を驚いた風に見つめる。やがて、二人は小さく十字を切って、祈りの言葉を口にした。というか祈りは俺かデウスに聞こえてる。

「お待たせしました」

「さて。改めてだが、食べようか」

「はいっ!」

「はい、鞠ちゃん」

「わーい!ありがとなの!」

俺やひよが鍋から適当に具を取っている間に、鞠もころによそってもらったお椀を満面の笑みで受け取る。

「鞠は好き嫌いはあるか?」

「鞠、何でも食べられるの!好き嫌い何てしないの!」

「そうか。偉いな」

「えへへー」

「ええっと・・・・これは、何ですの?」

「鍋ですよ」

「・・・・鍋?」

「ああ。梅さんが私と同じ反応を・・・・」

そういえば武士の家って鍋を食べる習慣がなかったけな。詩乃も今は慣れているが、初めて食べた時も同じ反応だった気がする。

「この鍋から好きなだけ取って、好きなだけ食べるんです。とっても美味しいですよ!」

「はぁ・・・・」

「はい。梅ちゃん、どうぞ」

「これはどうも・・・・」

よそわれたお椀をころに渡してもらっても、相変わらず梅は不思議そうな顔をしている。

「ん?という事は、鞠も鍋は初めてか」

一真隊で鞠の歓迎会の時は南蛮料理=洋食だったからな。今川家のお姫様は、こういうの初めてだったか。

「初めてだけど、すっごく楽しいからいいの!」

美味しいじゃなくて楽しいか。こうしてワイワイしながら食べるのもいい感じだしね。それが鍋料理って感じだけど。最初から鍋の一番いい所をしっかり満喫してるとか、鞠らしいな。

「エーリカも初めてだったか?」

ころからお椀を受け取ってるエーリカも、自然に鍋を受け取ってるけど。俺達と鍋を食べた事ないし、堺で食べてると言う感じはしない。ポルトゥス・カレ=ポルトガルにいた頃に、向こうの鍋料理を食べていたのかな。

「初めてですが、同じ席を囲んで、一つの食事を皆で分かち合う・・・・素晴らしい習慣だと思います」

「まあ、身分によっては食べた事がない人もいるらしいが・・・・」

「な、何ですの!こちらをじっと見て・・・・」

「なんでもない」

「梅ちゃん。おかわり、どうぞー」

「あ・・・・ありがとうございます」

「何で敬語なんですか」

何か南蛮人=外国人のエーリカより梅の方が溶け込んでない感じがするな。

「小波
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ