閑話ー聖槍と聖剣の英雄ー
69.聖剣へ
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ません!邪神級モンスターのテイムの成功率は、最大スキル値に専用装備でフルブーストしても〇パーセントです!」
シリカが激しく首を振る。
「ってことは、つまり……あれは、なんつぅか……《便乗》してるワケか?四つ腕巨人が象クラゲを攻撃してるとこに乗っかって、追い打ちを掛けてるみてェな……」
「でも、そんなに都合良くヘイトを管理できるものかしら」
シノンが冷静にコメントする。普通に考えて邪神にあそこまで接近してて巨人にターゲットロックされないはずがない。
どういうわけなのか理解ができない。
「ひゅるるるるぅぅぅ……」
象水母は、断末魔を上げてポリゴンとなり体を四散させる。
その後の光景にさらに驚愕する。
四つ腕の巨人と数十人のプレイヤーは、戦闘にならず次のターゲットを求め移動し出す。
「な……何で戦闘にならないんだ!?」
掠れ声を漏らして、アスナは何かに気づいたようだ。
「あっ……見て、あっち!」
指さされたのは、右側に遠く見える丘。戦闘エフェクト。そこには今度は二匹の人型邪神が協力して、他の邪神を狩っている。
「こりゃァ……ここで、いったい何が起きてンだよ……」
呆然としたクラインの声に、リズベットが低く呟いた。
「……もしかして、さっき上でアスナが言ってた、ヨツンヘイムで新しく見つかったスローター系のクエスト……って、このことじゃないの? 人型邪神と協力して、動物型邪神を殲滅する……みたいな……」
「……!」
七人が同時に息をのむ。
これがそのクエストなら少しばかりやっかいなクエストになる。
だが、トンキーの背中の誰も座っていなかった位置に光が凝縮し、ひとつの人影を作り出した。
ローブ風の長い衣装。背中から足元まで流れる波打つ金髪。優雅かつ超然とした美貌の、女性。
だがその女性は通常と異なるところがあった。
「でっ…………」
「…………けぇ!」
キリト、クラインがつなげて言葉を言う。
女性の背丈としては高すぎる、三メートル以上はあった。
「私は、《湖の女王》ウルズ」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ