暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
閑話ー聖槍と聖剣の英雄ー
69.聖剣へ
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


二〇二五年十二月二十八日、年の瀬が迫った日曜日。あのほぼ無理ゲーとかしていた《ロンギヌスの槍》を入手クエストから二日後のイグドラシル・シティ大通りの《リズベット武具店》に集まる他種族の八人の姿がそこにはあった。

壁際のベンチにあぐらをかき、朝から酒を飲んでいるーー火妖精族(サラマンダー)の刀使いクラインに、頭に水色の小龍の乗せた猫妖精族(ケットシー)の獣使いシリカが訊ねる。

「クラインさんは、もうお正月ですか?」

「おう、昨日っからな。働きたくてもこの時期は荷が入ってこねーからよ。社長のヤロー、年末年始に一週間も休みがあるんだからウチは超ホワイト企業だとか自慢しやがってさ!」

すると壁際にもたれかかっていたキリトをじろっと見て言った。

「おうキリの字よ、もし今日ウマイこと《エクスキャリバー》が取れたら、今度はオレ様のために《霊刀カグツチ》取りにいくの手伝えよ」

「えぇー……あのダンジョンくそ暑ぃじゃん……」

「それを言うなら今日行くヨツンヘイムはくそ寒ぃだろが!」

「あ、じゃあ私もアレ欲しい。《光弓シェキナー》」

キリトは、ウグッ、と言葉を詰まり声の方を見る。キリト同様に壁に背中を預け、腕組みして立つのは、水色の髪の猫耳を生やしたケットシーの少女ーーGGOから来たスナイパー、シノン。

「もちろん、シュウは参加よ」

そう言って今度は、こちらへと目線を向ける。

「き、キャラ作って二週間で伝説の武器とか……」

少女は、シッポを動かしてなんとも楽しそうだ。

「リズが造ってくれた弓も素敵だけどさ、できればもう少し射程が……」

すると、工房奥の作業台からリズベットが苦笑しながら言った。

「あのねぇ、この世界の弓ってのは、せいぜい槍以上、魔法以下の距離で使う武器なんだよ!百メートル離れたところから狙おうなんて、普通しないの!」

「いや、槍でも頑張れば百メートルくらいなら飛ばせるぞ」

するとピンク髪の少女は、あんたは黙ってろ、とでも言うような目でこちらを見てくる。

「欲を言えばその倍の射程が欲しいところね」

スナイパーの少女は、澄ました微笑で言った。
この少女は、本格的に俺が一対一で勝てる気がしないというか戦う気すら失せたほどの狙撃術を持っていた。
これユニークスキルじゃね?、とも一瞬思うほどの実力だ。

すると工房の扉が勢いよく開いた。

「たっだいまー!」

「お待たせー」

ポーションの買い出しに行ってたリーファとアスナが帰って来たのだ。
前回のロンギヌスの時は、全てをアーチャーとリーファの回復に任せるという捨て身の超攻撃布陣で言ったのを考慮して今回は、そんな簡単に入手できるものではないやシュウくんは無茶をし過ぎなど
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ