過去を振り返り、思い悩むこと
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「似合わないね」
「「うるさいな!」」
「あっはは!」
私の最初の友達。私にとって大切な二人。だからこそ“ちゃん”と“くん”をつけて呼ぶ。誰にもそう呼んだことがないから。だから・・・これは大切な・・・
「アンタは特待でしょ?ゲームに夢中になって落ちんじゃないわよ?」
「大丈夫!既に大学生の問題にも手を出してるからね!」
「その頭脳を俺に分けろよ・・・」
「透くんも綾香ちゃんも頭はいい方だよ?」
「次元が違うわよ〜・・・ま、なんとかなると思うけど」
「そういや玲奈は平気か?部活はやってなくても習い事にゲームに・・・」
「・・・正直最近面倒なんだよね・・・相変わらず外には出してもらえないし・・・」
反抗期になったのかな。母さんの考え、私の日常に疑惑を感じた。口調や服装、髪型も変えたのも反抗期の一環かな。
そしてそんなある日・・・
「あの、母さん」
「どうしたの?」
「・・・その、私、外に出てみたくて・・・」
「なぜ?」
「見てみたいんです。・・・外の、世界を・・・」
「今は必要ないわ」
「・・・!」
「いずれあなたも外には出るわ。今は自分を研くことに専念しなさい」
「・・・はい・・・っ」
自室に戻り、ベッドに倒れる。
「母さんの・・・頑固もの・・・」
私は口ずさむ。
「母のぬくもり覚えてる?父のおもかげ覚えてる?〜♪・・・どっちも覚えてないよ」
母さんは何時も落ち着いて私に対して感情なんて見せないだ。父さんなんて私が小さい時から外国にいて顔なんて覚えてない。
「・・・もう、やだな・・・こんな生活・・・」
アイドルマスターをやり続けて、それを通して常識を知ると・・・欲望が、強くなる。外に行きたい、羽ばたきたい。私はこんな狭い檻の中にいたくない。
「私は・・・ただ、外を歩きたいだけなのに、綾香ちゃんや透くんと一緒に・・・ただ、それだけなのに」
そのまま数ヶ月・・・冬に入って
「玲奈、透!どうだった?」
「へっ、一斉に聞いてみるか」
「うん!じゃあ行くよ。せーの・・・!」
「「「合格!!」」」
三人は揃って合格通知を見せ合う。
「高校でも頑張ろっか!」
「ああ、仲良くやろうぜ」
「あたしはまず留年しないか心配だ・・・」
「綾香ちゃんって意外に心配性だよね」
「んだよー、悪いのー?」
「別にー?」
「塩らしい綾香とか斬新だな」
「るっさいわよ・・・」
それから更に数ヶ月・・・私は自宅で荒れていた。
「ホントに母さんは・・・!!もうっ!!
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