第四十八話 思春期A
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るんだった。日常的にロストロギアがある時代なら、そりゃ蒐集したらその知識だって入ってくるだろう。なんせ使い方や対策を知っていないと、すぐに滅んでしまうかもしれないからだ。
「へぇー。じゃあとりあえず、古代ベルカ時代からあるロストロギアはブーフに任せていいか?」
『ふむ、任せろ。己が眠りについた後にできたものは難しいが、その前のものならそれなりの知識が必ずあるはずだ。マスターは様々な人物から蒐集をしていた。名のつくロストロギアなら、多くの人間が知っていたはずだろう』
『それらの知識が迷子で培われたというのですから、古代ベルカの時代ってすごいですよね…』
古代ベルカ時代の混沌さもすごいが、こいつのマスターも負けず劣らずだよな。
「……ん?」
そんなコーラルとブーフが話している内容を聞いていて、ふと、俺は違和感を感じた。といっても、2人の会話の内容は特に変なものではないはずだ。だけど、何かが…………気の、せいだろうか。
もしかしたら、少し疲れたのかもしれない。司書になってからは、本ばっかり読んでは資料を作っていたからな。ちゃんと休憩をとっておかないと倒れたら大変だ。
思えば、管理局からの依頼で俺たちに多いのは、ロストロギア関連の情報収集であった。ブーフがいるおかげで、その方面の知識集めには強い。俺とコーラルも、闇の書というロストロギアをずっと追っていたため、遺物探索の情報収集の方が他よりも上手いのだ。……やばい、これロストロギア専門の司書とかに認識されていないよな。されていたら、過労死させられるかもしれねぇ。
「よ、よし、ブーフにコーラル。これからは、ほどほどに頑張っていこうな!」
『あの、ますたー。声が震えていますよ』
「俺はおじいちゃんのように仕事に対して儚い笑みを浮かべたくないし、副官さんみたいな仕事中毒者には絶対になりたくない。今、断固として誓う!」
俺はグッと握りこぶしを作り、断言する。ソーソー、と言えるミッドチルダ人に俺はなる!
『……仕事への誓いが、これでいいのでしょうか』
『ヴィンヴィンらしいのではないか』
そこ、なんか悟ったように言うな。
******
『……ところで、ヴィンヴィン。聞きたいことがあるのだが、いいだろうか』
「どうした、ブーフ。お前のその重低音で神妙な言葉遣いをされると、反射的に身構えてしまいそうになるんだが」
『ブーフさんの声って、ラスボスとかにいそうですものね』
実態は、天然ボケ魔王ボイス辞書。勇者もびっくりである。
あれから検索魔法を発動させ、ある程度の概要をまとめた俺たちは休憩に入っていた。仕事が一区切りしたため、次は夜天の書について調べる時間になる。無限書庫にいると、時間の感覚がわからなくなる
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