第四十八話 思春期A
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あえず今は、司書として頑張ろうと考えているところだ。
管理局からの仕事の依頼はあるが、それも決して悪いものじゃない。調べ物はもともと好きだったし、新しい知識が増えるのは素直に楽しい。何より、俺が調べてまとめた情報が、誰かの命を救う手助けになるかもしれない。そう考えたら、時間を使うだけの価値はある。
あとは今まで隠すことしかできなかった管理局との繋がりを、話せることも嬉しかった。家族や友人たちに心配をかけずに済む。後ろめたいことはなくても、やはり嘘や隠し事はしたくなかったからな。
「えーと、このロストロギアは200年前に一度出現しているみたいだ。今は第21無人世界って名前になっているけど、200年前にこれが原因で滅んでしまったらしい」
『その世界は、確か地盤が割れ、マグマが流れているような場所でしたね』
「そんなところなのか。……このロストロギアは、未だに行方知れずらしいな。しかし、世界をマグマの海に変えるようなロストロギアとか怖いな」
とりあえず、現在俺たちはお仕事を始めております。D区間は蔦に覆われた自然あふれた書庫になっている。建物自体が木によって支えられており、大きな部屋から伸びた大樹の枝が全体的に広がっているのだ。こんな風に書庫自体が魔境になっているところは、珍しいがないわけではない。
初めてこの区間に入った時は、俺自身無限書庫の洗礼を受けたものだ。大量の花粉攻撃といういじめに。今は『ウインドフィールド』というフィールド魔法を使って、微弱な風を俺を中心に発生させることで散らし、花粉に復讐してやった。ただちょっと寒いのが難点。要、対策だな。
『ふむ、マグマを引き起こすロストロギアか。己が知っているもので2種類ほど該当があるな』
「さすがはブーフ。だけど、2個もそんなのがあるかもしれない次元世界のパンドラっぷりが普通に怖ぇよ」
ロストロギア関連を調べると、背筋が寒くなることが何回かある。原作では、ジュエルシードや闇の書とか単体でやばいやつがあったし、過去には複数のロストロギアが一ヶ所に現れた例だってある。お話の中なら他人事のように「怖い、怖い」と言えるが、俺の住む次元世界ではいつ起こるかわからない。管理局員さん、本当に頑張って下さい、である。
「それじゃあ、ブーフが知っているロストロギアの情報を含めながら検索してみるか。関連があるならヒットするだろう」
『そうですね。しかし、ブーフさんの知識量はさすがですね。ロストロギアの情報も多いですし』
『己というより、今まで蒐集してきた知識だな。人から蒐集するため、様々な知識が集められる。己とマスターがいた時代は、ロストロギアなどが当たり前のように存在していたのだから余計にな』
そういえば、忘れそうになるがこいつもロストロギアの分類に入
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