黒蝕の陰、天廻の陽
未知の中の見慣れた竜
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ういう川は…普通にある。」
タオルを持ちながら足を上げ坂道を登る。
登った先に腹を抱えながら震えるジャックスを見つけた。
「…どうしたジャックス…腹でも下したか?」
「…プックク!」
ガートンはジャックスの身を案じ傍に寄るが
「クッハハハハッハッハ!!」
突如として大笑いを始めた。
「ガートン、俺は今猛烈に嬉しいぞ!!そうだ、これは旅なんだ!
だとしてもこれほど楽しい旅は無い!なぁガートン、そうは思わないか!?」
両腕を目一杯広げガートンに嬉しさを訴えた。
「…ああジャックス…俺もそう思う。」
汗を一滴流し苦笑いでそれを拭うガートン
「あらおはようアナタ。もう着いたの?」
「ええ、外に出てみれば樹海の入り口であることが分かりますよ。」
アルマがベッドの上で体を起こした
「それは今私が裸だっていうことを知っての言葉?」
インナーすら着ていないようであった。
「そう言っている間に着替えられますよ。朝食作っておきますから見てない間に着替えて下さい。」
「ツレないわねぇ。目覚めの口づけくらい―」
「ほらほら着替える。」
先日の内に洗濯しておいたインナーをアルマに渡し、着替えるスペースへ押し込むと再び調理器具を振るい始めたアルフレッド。
「外の会話を聞いていたけれど、こんな所にもイャンクックって居るものなのね。」
「まだ確定したわけではありません。土が掘り起こされた箇所の発見と、桃色の鱗の回収という二種類の報告だけで間違いなくとは言えますが。」
着替えスペースで髪を下ろすアルマの話に調理器具を振るいながら応えるアルフレッド。
「イャンクックなんて何時ぶりかしら。ちょうど私がハンターになりたての頃かしら。」
「僕は調査狩猟で何度も対峙していますが…。正直この報告だけで原種・亜種の強個体・特異個体・覇種・烈種のいづれかを決定することは出来ないですから。」
インナーを着始めるアルマを尻目にリュウノテールをひっくり返して焼くアルフレッド。
「まあそう悲観的にならなくてもいいんじゃない?いざとなったらダイラスの馬鹿力もあるんだし。」
「そうですね…、出来上がりましたよ。」
インナーに着替え終わったアルマと共に食膳につき
「頂きます!」
「いただきます。」
「いっただきまーす!!」
「…頂きます。」
いつの間にか四人とも揃っていた。
「何時来たんだいラス…。」
「アルがフライパンでリュウノテールを焼いてる時かなー、ついでに言うと外でジャックスさん達も朝飯食べてるぜ。」
アルフレッドが外を覗くと料理長ネコが作る朝食をジャックス達が囲ん
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