桐ケ谷家
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「なら、俺もいこう。二人の試合を見させてもらうとしよう」
「了解、んじゃ行くか!」
俺は和人に連れられて母屋の東側に来た。そこには小さな道場があり、直葉ちゃんも毎日そこで稽古に励んでいる。
道場に一礼して入ると手入れが行き届いていることが見てとれる。
「ここは毎日直葉ちゃんが掃除を?」
「うん、たまにお兄ちゃんもしてくれるけどね」
「そうか・・・」
直葉ちゃんは胴着に着替え、和人もサイズの合う胴着を見つけたらしく胴着に着替えた。
「さて、一本勝負でいいか?」
「ああ!」
「うん!」
「よし、では・・・」
俺は手を上げた、そして。
「はじめ!!」
降り下ろすと同時に二人は間合いを詰めた。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
試合は短時間で決着がつき、直葉が和人がバランスを崩したところに面を打ち込んだ。
「そこまで!」
和人は数歩ふらつくが、なんとか踏みとどまる。
「だ、大丈夫、お兄ちゃん!?」
「・・・いやぁ、参った。スグは強いな、ヒースクリフなんか目じゃないぜ」
「・・・ほんとうにだいじょうぶ?・・・」
「おう、終わりにしよう」
和人は竹刀を左右にひゅんひゅんと振ると背中に持っていった。
直葉はその姿を見て、
「あ、頭打ったんじゃ・・・」
「ち、ちがう!!長年の習慣が・・・」
そんな風に会話していると試合を観ていた雪羅が近寄ってきた。
「いやいや、お見事!流石は全国ベスト8!!」
「そんなことないよ、お兄ちゃんも中々強かったよ!」
「ときに直葉ちゃん、まだ体力は余ってるかな?」
「え?うん、まあ・・・」
「そう、なら・・・」
そう言って雪羅は近くにあった竹刀を手に取る。
「俺ともやってくんない?試合」
「えっ!?」
「お前、本気か!?」
「ああ、本気」
「でも雪羅君、足・・・」
直葉は雪羅の足を見る。雪羅自身足が悪いことくらい本人も分かっている、普通なら無理である。
そう、普通なら───。
「忘れた?俺は今、コレ付けてるんだけど?」
そう言って雪羅は自身の足に付けている機器を叩く。
「起動実験も兼ねて試したい、いいかな?」
「う、うん・・・」
「まあ、別に起動しなくてもいいんだけどなー♪」
雪羅は意地悪な顔をして直葉に言った。
「なッ・・・!」
「さぁ、やろうか!」
雪羅は和人の祖父の胴着を借り、面を被る。そして、直葉と向き合う形に移動する。
「これよりパワードスーツ、試作三号機《アクア》の可
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