Another1 青春トライアングラー
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ドライブを楽しむ。
「〜〜〜♪」
鼻唄を歌いながら海を見てはしゃぐステラ。シン達はそのまま昼になるまでそうやって景色を眺めながら移動し続ける。
「シン、海見えなくなっちゃったよ?」
昼過ぎになって昼食にしようとおもったシンは道路しかない海辺の道ではなく、山道に入る。木々に囲まれて海が見えなくなったことをステラは残念がるが、それも山道を登りきったところで反応を変えた。
「わあぁ――――!!」
山道を走ってまで来たのはオーブでも絶景スポットとして有名な場所だ。一望して海を見渡すことが出来、海だけでなく山や木々、そこに住む動物といったオーブの自然の美しさを際立たせる。
「じゃあ、ここでお昼にしようか、ステラ」
そして、この場所は絶景スポットとして有名なおかげで多くはないものの観光客が訪れたりもする。そういった人をターゲットにしているのか、それとも何もない侘しい所では絶景スポットとして人気が無くなることを危惧しているのか飲食店が一軒ではあるが存在している。まあ、飲食店といっても高速道路のパーキングエリアに近いものなのだが。
「いらっしゃいませー」
少々やる気に欠ける店員の対応を受けつつも、シンとステラは席に案内されて注文する。平日のやや遅い昼食というのもあってか、店内には客はサングラスをかけている黒髪の男性しかおらず、その男性もやや慌てた様子で支払いを済ませて出ていった。
「ステラ……それ食べきれるの?」
「大丈夫!」
シンとステラも昼食を食べようとしたが、その際、ステラは特大パフェ(一個当たり7000円相当というどう見てもパーティー向けのものだ)などというものを注文していた。
「もう、無理……」
「ああ、だから言ったのに……」
食べきれずに残したステラに頭を抱えつつ溜息をつくシン。支払いを済ませた後、すぐに外に出て少しでもステラの気分を良くしようと外の空気を吸わせた。
しばらくして、夕陽に照らされながら帰り道を走るバイク。結局ステラの気分が良くなるまでバイクに乗せるわけにもいかず、帰る頃には日が沈み始めていた。
「ごめんね、シン」
バイクのサイドカーに乗りながら謝るステラ。確かに帰るのが夕暮れになってしまったのはステラがパフェを食べて気分を悪くしたせいだが、シンはその程度の事で怒ったりなどしない。
「いや、それよりも海を見てみなよ」
夕暮れに沈んでいく太陽は海を茜色に輝かせ、普段は見えない海の様子を見せる。
そんな海に沈む夕陽を見て、機嫌を直したのか、ステラはバランスを取ってバイクのサイドカーの席から立ち上がった。
「え、ちょっとステラ!危ないって!?座って!!」
「大丈夫、大丈夫」
全然大丈夫などではない。道交法的にも、ス
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