Another1 青春トライアングラー
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碑だとか恩人への挨拶だとかしていてナイーブなのよ。精神的に疲れていれば断る可能性が高い……ならどうやって誘う?こんな事ならガイドマップでも用意してここでシンと話し合えるようにしておけば良かったー!!)
そうやってうだうだと考えながらどうやってシンを誘おうかと考えていると、同席しているパフェを食べていたステラがシンに言葉を掛ける。
「シン明日もいるの?だったらステラと町に行こう!」
「え、あ、うん。いいよ」
ルナマリアはその言葉を聞いて頭を机に叩き付ける様に突っ伏す。シンは急にルナマリアが行った異常な行為に驚くが、いきなり頭をぶつけたのを心配して声を掛ける。
「ル、ルナ……大丈夫か?」
そうやってシンが声を掛けるとまるで錆びたブリキ人形の様に首が動き、シンを鬼のような形相でにらみつけた。
「ひィッ!?」
「なら、明後日は私の買い物に付き合ってくれる?」
シンは恐怖のあまり、首を何回も縦に高速に振った。本能がそうしろと叫んだのである。そして、了承を得た途端、般若のようなルナマリアの顔は満面の笑みへと変化した。
「そう、ありがとう!」
(こ、怖ェ――――!?)
ステラの付添人であったネオと喫茶店のマスターはこの世のものとは思えないオーラと恐怖を味わったと後に語る。
◇
さて、こうした話し合い?の結果、先の一日をステラが、後のもう一日をルナマリアがシンと共にオーブの街巡りに連れていく事になったわけだが、ステラは海に行きたいと言ったのでサイドカー付のバイクでオーブ本島の外周部を回りながら海を見渡すというもので決定し、ルナマリアは買い物に付き合ってほしいという事か逆に内陸側の都市部での買い物という事になった。
二人の好みが違っていたことが幸いだったというべきか――――もしこれで目的が一致していたならどちらが先に行くか、いっそ三人で巡るかになどの論争となり、完全な修羅場と化していたことだろう。
「でも、本当に海を見るだけでいいのか?」
シンとしてはステラが海を見るだけでいいという考えに対して少し不安も覚える。外周部を回るというのも保護者であるネオが提案した事であってステラ自身は海さえ見れればどこでもいいというのだ。
(オーブに来て友達とかできたんだろうか……)
ステラの将来に若干不安を感じるシン。しかし――――
「うん、ステラはシンと一緒なら海を見るのが一番いい!」
満面の笑みでそう言われてしまってはシンとしてはルナマリアの時とは別の意味で頷かざる得ない。そういうわけでバイクに乗ってシンとステラは出発していた。海が見える道を進みながら、時折カーブコースで急カーブをしながら移動して、それにステラは喜びつつシンはステラと一緒に海の近くを走る
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