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戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第10話
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せよ」

竜司「今回俺達が立てた作戦はというと…」


 大福帳と地図を見比べながら、大まかな作戦の概要を説明していく。


竜司「…ということになる。だから今回は織田家の軍は使わない。これによって、織田家の動向を相手に気取られることなく組立てられるし、軍の損失も減るという寸法だ。俺たちが長良川上流から一気に下り、上陸したと同時に素早く組立作業に入る。夜の闇に紛れてな…。そうすれば、敵の不意をつくことも可能になるし、一から組み立てる手間も省ける」

久遠「なるほど…そのような手があったか…」

竜司「そこでだ…一つ、久遠に…というか、織田軍にやってもらいたいことがある」


 俺たちが建城作業に入っている間、相手が襲ってこないとも限らない。
しかも、斎藤家には一人、問題の将がいるからな。
より築城を安全に、そして素早く行うには…


久遠「うむ。囮になれば良いのだな」

竜司「さすがだな。俺達考えを読み取ったか」

久遠「まぁな。この作戦に何が足りないのかを考えれば、自然と答えは出よう。そしてお前が頼みそうなことを考えれば、な」

竜司「その通りだ。久遠たちが敵の目を引きつけれくれればその分作業の効率も上がる」

久遠「わかった。決行はいつだ?」

竜司「資材の運搬、こちらの部隊の編成に用兵や組立ての訓練…その辺りを考えると約十四、五日あれば、何とかなるだろう」

久遠「わかった。雛に命じ、美濃方面に流言を流しておく」

竜司「了解だ、後この作戦が成った暁には一つ頼みがある」

久遠「なんだ?今日はおねだりが多いのだな」

竜司「今回の作戦にひよの幼馴染が協力してくれる。そしてその子は野武士でな。今はどこにも仕官していない」

久遠「言いたいことが分からん、みな言え」

竜司「もしこの作戦が成功したら、そのころの幼馴染を織田家の仕官を認めて欲しい。名を蜂須賀小六正勝。通称は転子」

久遠「なるほど。褒美としてか?」

竜司「あぁ。その子が来ればひよも昔馴染みの子と仕事ができて今後仕事もやりやすくなるだろうし戦力も確保出来る。一石二鳥だろ?」

ひよ子「お頭…」


 友達と一緒に働けることに喜び、目が潤んでいるひよ子。
それを聞き、久遠も納得したという表情になる。


久遠「ふむ、構わんぞ?ただし面倒は貴様が見ろよ」

竜司「なに?」

久遠「我の直臣ではなく、貴様の臣にすると良い。その方がその者も気楽であろう?」

竜司「なるほど…わかった。ひよと転子は俺が面倒みよう」

久遠「銭は用意させる。…頼むぞ竜司」

竜司「委細承知」


 俺達の案が承諾され、久遠も納得したところで、俺たちは直様準備に取り掛かった。
資材の手
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