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DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十七話
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をする」と買って出たのがあの零という少年だったのだ。

 だが、彼の角はほかの鬼族とは違う、透き通った色をしている。セモンには、それが何か特別なことのように思えて仕方がないのだ。

 そしてその直感は、コクトによって証明される。

「そうだろうな。彼は《晶鬼(しょうき)》だ」
「《晶鬼》?」
「そうだ。すべての神器級アイテムを特定条件下で無制限に使用できる《六門神》もしくは《ローレライ》の種族に次ぐ、人間種族最強の存在……《冥刀》を使うために生まれた、《冥刀使い》の一族だ」

 
 ***
 

「《冥刀》、ですか……それも、《ギア》ではなく、ドロップアイテムとしてのそれが欲しいのですね?」

 ハクアの家で、彼女は「《冥刀》を探すのを手伝ってほしい」というカズに向かって問いかけた。カズは大きく首肯する。

「なるほど……では、発見されていない《冥刀》を探す必要がありますね。現在発見されている23本、そのうち《ギア》として《冥刀》の形をとっているのは3本です。残りは20本。その中《伝承級》の物は9本……」
「《伝承級》?」

 カズもその言葉には聞き覚えがなかったようで、ハクアに聞き返す。すると彼女は、

「《冥刀》の中でも特に強力だと言われる武器たちのことです。《冥刀》は《神器級》と呼ばれるアイテムの中でも、特に武器の形をとっている物を指します。その中で最強と言われるという事は、実質武器としては世界最高の装備であるという事。こころしなさい。《彼ら》の力に飲み込まれないように」

 カズとリーリュウがごくり、と唾を飲む。セモンはリーリュウが意外とこういった『最強アイテム獲得イベント』好きであるという事を知って、「秋也みたいなやつだな」という感想を抱いた。奴も奴で、興味なさそうな顔してレアアイテム狙ってる節があったからな……とか考えていると、ハクアの話が再開された。

「《神器級》アイテムの中には、最高レベルに達した《ギア》も含まれます。現存する《ギア》の中で最も強いとされるのは、光の六王神エ・リリューラの《ギア》、《大天使アンダルギア=メタトロン》。一度、一瞬にして京都府規模の大都市を消し炭にするのを見たことがあります。いいですか?京都《市》ではなく、京都《府》です。」
「だ、大都市を消し炭に……」

 思わず絶句するセモン。京都規模の大都市、となると、少なくとも東京よりは面積が広い計算になる。それを一瞬で消し飛ばすなどと、どれだけチート性能だ、と愚痴りたくなってしまう。

「それだけではありませんよ。《六王神》のギアは全てがもはや神威の域。並みの六門神では前に立つことすらできません」
「……《六王神》とはできるだけ対立しないようにした方がいいですね……」

 ハクガも神妙な面持ちで呟く。
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