第85話 闇と影は誰もが持つようです
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復活したラカンさんの言う通り両腕に魔力を集中させると、何か炎の様な、翼の様な模様が浮き上がる。
これが・・・『闇の魔法』を習得した証なのかな?
魔力を注いでいると、なんだか落ち着かないと言うか、段々熱くなってくるような・・・?
「お前がお前だけの力で手に入れた技だ。誇りに思いな。けど気は抜くなよ。お前は自分の獲物を
手に入れただけに過ぎん。使いこなして、研ぎ澄ませてこその技だ。」
「は、ハイ!」
取り敢えず魔力を送るのをやめて、体を楽にする。
使いこなして、研ぎ澄ませるか・・・。僕、今まで教えて貰った技を一つも極めてないよね・・・?
中途半端にして次々新しい技を習得してここまで来て。段々強くなってはいる、けど。
「……よぉし!じゃあ早速見せて貰おうか。行くぜ!」
「ハイ!よろしくお願いします!」
「っておいおい、大丈夫なのかよ?ついさっきまで……。」
ラカンさんが楽しげに言うのについて行こうとすると、千雨さんが止めたそうな声色で心配してくれる。
ありがたいけれど、僕だって早く『闇の魔法』を自分のモノに―――って、そうだった。
「あ、あの、千雨さん。」
「ん?なんだよ、やっぱどっか痛いのか?」
「痛い事は痛いのですが、そうじゃなくて……。その、ありがとうございました。
さっきの事も、これまでの事も。」
「いや、だからだな、礼はいらないっつーか、なんつーか……。」
言い忘れていた感謝を述べると、何故かバツが悪そうに頭を掻く。どうしたんだろう・・・?
千雨さんに落ち度がある訳ないし。聞いても答えてくれないんだろうなぁ。
なら、今は『闇の魔法』を試すのが先だ!
「よーし、景気付けに『雷の暴風』を取り込んでみろ!!」
「ハイ!"ラステル・マスキル・マギステル"!」
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subSide フェイト
「廃都オスティア・・・いや、旧ウェスペルタティア王国 王都跡・・・か。」
「我らが主らと世界の魔力が満ちるまで三週間……全て計画通りだ。」
計画の要の一つであるオスティアへ、ツェルの命令で『冠する者』全員で訪れた。
最後に残す為の転移門にとある調整を行う為だ。・・・何の意味があるのかは分からないけれどね。
「当然だ。ツェルとシュウマの計画が外れる訳が無い。更に僕らが修正を加えているのだからね。
・・・でも、順調すぎるのもつまらない、かな。」
「おやおや『運命を冠する者
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