第十七話 聖魔剣ですか緋想の剣ですか
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血種が希少だろう?」
懇切丁寧に説明するコカビエル。その本心は心を折ろうとしている。コカビエルもさほど余裕はないのだ。
「・・・ウソだ。・・・ウソだ」
力が抜け項垂れるゼノヴィア。
神に使えることを生き甲斐にしてきた彼女にとって、この事実は自身の使命の否定。崩れ落ちるのも仕方がない。
「・・・主がいないのですか?主は・・・死んでいる?では、私たちに与えられる愛は・・・」
もう一人、悪魔になってでも神を信じていたアーシア。
「そうだ。神の守護、愛がなくて当然なんだよ。神は既にいないのだからな」
アーシアもその場に崩れ落ちる。信仰者に対して神の不在の事実。心を折るには十分だ。
「俺は戦争をーー」
「始めさせないわよ」
そんなことさせるわけがないでしょう?緋想の剣を右手にもち、雪器をしまう。そして、境界を操る。
『反則「可能と不可能の境界」』
瞬間、緋想の剣から紅い気質が吹き出た。
「な、なんだ、それは!」
生憎と説明するほど余力はないのよ。ただ一つ、この一撃はあなたを倒す一撃よ。
残りの妖力殆どを注ぎ込んで単純な砲撃を放つ。
『全人類の緋想天』
紅い気質を纏った砲撃がコカビエルを消し飛ばした。
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「や、やった・・・・・・」
『やったー!!』
ふう。終わったわね。やっぱりまだまだ弱いな、俺。
でもさぁ。なんで白龍皇来なかったんだろう?遅すぎませんか?
ただ、アーシアとゼノヴィアがかなり精神的に来ている。聖書に記された神は死んだらしいけど、八百万の神は生きていそうだな。ケロちゃんとか夜トとか。
まあ、なんにせよ生きていられてよかったよ。ああああ疲れた〜。クッソー。妖怪になっても大妖怪じゃないからまだ弱いとは。盲点だったよ。一回妖怪賢者の本気を見てみたい。
「ハア、疲れたわね」
これは、要特訓だな。不甲斐ない。
と、思っていたとき、そいつはやって来た。おいおい。今の俺に戦う力はないぞ。
白い光が一直線に地面に降下してくる。地面すれすれで止まり、その場で浮かんだ。
「白い龍《バニシング・ドラゴン》」
思わず声に出してしまった。
「コカビエルとフリードを回収しに来たのだが・・・・・・片方は死に、片方は消え去ったとはな」
普通に話しているのに、何故か圧倒される。力の差ってやつか。
「だとすると、俺にやることはない。・・・コカビエルを倒した奴に興味はあるがな」
「あら、もう少し早く来ていれば見れたかもしれ
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